国語史資料の連関 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2020年1月末に消えるそうですが、移転先は未定です。

2013-01-03

[]「大阪言葉には少しも親しむことが出来ない」堺利彦 「大阪言葉には少しも親しむことが出来ない」堺利彦 - 国語史資料の連関 を含むブックマーク はてなブックマーク - 「大阪言葉には少しも親しむことが出来ない」堺利彦 - 国語史資料の連関 「大阪言葉には少しも親しむことが出来ない」堺利彦 - 国語史資料の連関 のブックマークコメント

「堺利彦伝」

 その年の暮、私は久しいあこがれの東京に向って出発した。大阪生活の五、六年間、大阪言葉には少しも親しむことが出来ないで、半熟の東京言葉を誇りとする形であったが、それだけ絶えず東京に対するあこがれが強く、いつかは東京へ、東京へ、ただそこにこそ人生の希望はあるのだと考えていた。およそ大阪へ来る他国人で早く大阪言葉を使いたれる者(即ち早く大阪同化する者)でなくては、成功は駄目だという話があるが、それは確かに当ったところがある。浪華文学会の連中で、渡辺霞亭君は程なく少しずつ大阪言葉を使いはじめていたが、果して久しく大阪の「大家」として繁昌した。勿論一がいにそんなことは言えないが、私はとにかく大阪で栄えそうに思われなかった。

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