石牟礼道子「苦海浄土」

国語史・日本語史周辺(日本文学・日本史・言語学などなど)の覚書です。
最善の説を記録しているものではありません。変な説も記録しています。
書誌として不完全です。
項目の形に規準はほとんどありません*
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2020年1月末に消えるそうですが、移転先は未定です。

石牟礼道子「苦海浄土」

石牟礼道子


『苦海浄土 わが水俣病』


九州方言会話

 入江の向こう側が茂道部落、茂迫のはしっこに、洗濯川のような溝川が流れ、これが県境、「神ノ川」であり、河原の石に乗って米のとぎ汁を流せば、越境してしまう水のそちら側の家では、かっきりと鹿児島弁を使うのだった。


きいてくれても、東京弁の鼻声で、あ、そうか、そうか、ちゅうふうで、ききながしじゃったわけですよ。


 よその訛の言葉だ。笑えばすずしげな顔になる。


ヒロコは中学を出て奈良兵庫、愛知あたりの従業員七、八人から十二、三人ぐらいの織布工場を転々としたあげく、部落での生活の物珍しさや、かりそめの心の安定らしきものを水俣アクセント関西弁報告に来ていたが、音信不明になった。


苦海浄土 わが水俣病 (講談社文庫)

苦海浄土 わが水俣病 (講談社文庫)

書籍からの画像で注記のないものは、著作権法上の「引用」の範囲内であるか、著者の著作権が切れて刊行後五十年以上経っているものである筈です。