国語史資料の連関 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2007-07-25

[]康熙字典活字化計画 康熙字典の活字化計画 - 国語史資料の連関 を含むブックマーク はてなブックマーク - 康熙字典の活字化計画 - 国語史資料の連関 康熙字典の活字化計画 - 国語史資料の連関 のブックマークコメント

〔八・一三、東京日日〕信州上諏訪の版木師小澤半兵衞と云ふが、此頃同國池田町の共益社にて活版で康熙字典を刊行すると聞き、流石書物で苦労する職程ありて、字典の本字は三萬四千三百三十有七字、然るに本邦今日に流布する活字の字母は僅に四千にすぎずとのこと 夫も皆五號字で、二號の如きは二千にも至らずと云ふ、さらば自餘の三萬有餘は何うするか、木版にせずばなるまいが、一字二錢の刻料でも此ばかりが六百圓餘、十人からの職人がなくてはたりまいが彼地は僻地だから版木師も間に合ふまい、何して功を畢る積りか心配なわけだと、頼まれもせぬに殆んど寢食を廢して苦勞をするとは職業に對して感心な人なり。

新聞集成/明治編年史4』明治十四年

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2007-07-14

[]井上十吉「字書談」 井上十吉「字書談」 - 国語史資料の連関 を含むブックマーク はてなブックマーク - 井上十吉「字書談」 - 国語史資料の連関 井上十吉「字書談」 - 国語史資料の連関 のブックマークコメント

『日本及日本人』670号(大正四年十二月十五日)pp.91-98

字書談と題名は甚だ漠として居るが固より英和対訳辞書を主としてである。


今爰に五十年間に於ける翻訳文学変遷の一斑を見るべきものを挙げたいと思ひます。けれども尋ねるとなかなか同一の原著を斯くまで隔たって訳したのも左様多くはありませんから據なくスマイルスの自助論即ち一は明治三年出版中村敬宇先生の西国立志篇一名自助論、一は三十九年出版畔上賢造氏の自助論の一節を借用して対照することに致します。

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2007-03-10幸田露伴「辞書」(『讕言』「話苑」)

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吾が邦に元來辭書少し。近き頃やゝ體裁を具へたるものも出でぬにはあらざれど要するに「書物より造りし書物」に過ぎず。源氏狹衣の中の死語を索めなば直ちに得んも、日常用ゐ居れる語は或は洩れたり。例へば乘合の京の奴、かきたつより顏さし出し、と近松の書きたる其のかきたつとは如何なる義か、飛騨の匠が細工は貫孔《ぬきあな》内〓《うちふくら》に致す故堅固と徂徠の書ぎたる此の内〓とは如何なる義ぞ、と言海などに就きて其語を索むるに、其語の影だにあること無し。もとより普通辭書にして專門語辭書ならねば、此の類の事をもて責むべくもあらねど、卒然として今の謂はゆる辭書に臨む時は、如何に著者等が古文學乃至本草學等に忠實なるに比しては、如何に工業農業等に對して冷淡不信實なることよと感ぜざるを得ず。これ全く辭書の作者の罪にはあらず、古來の風潮のこれをして然らしめしのみにはあれど、如何にも囗惜しきことにはあらずや。今の辭書を以て日本を觀んには、恰も日本には工業商業農業等は殆ど無かりしものと云ふを得べきなり。高尚なる學術專門の語の如きは普通辭書には入るべきものならぬこと固よりなれど文學的死語などの多からん比例に農工等の科の語の今少し採集されんことを今後の辭書に望むは固より不當にあらずといふべし。

辭書は辭より成すべし」、書より作り出すべからず。特に日本にて所謂書なるものは甚だ狹き範圍より産出せられたれば、書籍より作り出さるゝ辭書は恐らくは一部分に精にして一部分に疎なる不權衡のものたるべし。 

幸田露伴『讕言』

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2005-12-02

[]松井簡治辞書と歴史研究」など 00:39 松井簡治「辞書と歴史研究」など - 国語史資料の連関 を含むブックマーク はてなブックマーク - 松井簡治「辞書と歴史研究」など - 国語史資料の連関 松井簡治「辞書と歴史研究」など - 国語史資料の連関 のブックマークコメント

辞書と歴史研究」

辞書


大日本国語辞典

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2005-07-11

[]俚言集覽凡例 21:51 俚言集覽凡例 - 国語史資料の連関 を含むブックマーク はてなブックマーク - 俚言集覽凡例 - 国語史資料の連関 俚言集覽凡例 - 国語史資料の連関 のブックマークコメント

俚言集覽原書凡例

一 俚言郷語自つから善謠あり 此方古人の口より出て移徙流轉するあり 亦西土載籍に原いて里巷の常言となるあり 今聞ま丶に編輯する故に取次これを載す 一々出處を據援せず

一 此集鄙俗を先として雅馴を後とし輓今を主として上古を賓とせり 鄙俗は人々の知るところ輓今は耳目の及ぶ所なれはなり

一 此集總るに五十音を以てす五韻【アイウエオ】を以て五集となす【阿集伊集傴隻衣集於集是也】毎集横列【アカサタナハマヤラワ】を以て次序をなす 毎列一母の言を首母とす【あぎれアに足也きれは切也アは一毋なり】二母已上の言は言第二文字亦横列の韻を以て次序をなす【次母阿韻次母伊韻次母佃韻次母衣韻次毋於韻是也】一言の兩母に渉るもの【有身をアランアリアルアレはアロと五條あれとも五母に各出ぜす有の字にをさむる類なリ】文字の義に據て一に收む 餘母は界外に因字を表す

一 字音の撥假字?三内の正に从ふ【喉内ウ舌内(漢音呉音ニ).唇内ム是を三内音といふ案字をアヌの條に收め鹽字をアムの條に收むる是也】又別にンノ字を出す俗語中に三内の分辨しがたきものあるが故也【歩をアンヨと云父をアンノウと云類是也】

一 假字遣は凡て契冲師已後揖取氏古言梯に據れり同書に漏れしものは愚考を記して後賢の是正を俟つ

一 方言郷語甲は常に言へとも乙は聞ざることあり人或は己か聞こと無きを以て一郷一人り私言かと疑へるものあり故に前輩の記載に出るものは稗官野乘を厭はず毎に書名を記すいまだしきは見聞に随て記す故に引書考證古今前後の次序に及ばず

一 余江戸に少長せり故に集中江戸の語什が八九にあり楚人好説楚語なり因て他邦の解し難きものあらんことを恐る是を以て間亦解釋を下す然れとも此舉本偶然の作にして不經意の册なり故に率略疏漏言に足らず解釋反て指に背くものあらん易無常占詩無定詁諺亦復是の如し讀者意を以て逆ふべし余が解釋に固することなかれ

一 此集親戚僚友許多く人の口に出るものを采るといへとも聞ところは愚一人の耳のみ 一人の耳聞こと博からず數人の口言こと盡さず不博の耳を以て不盡の言を聞に其繁多かくの如し若四方の言萬郷の語を輯めは五車軸を折るへし豈一人の枚舉する所ならんや然りといへども亦繁きを厭はず毎部窒行を存し同臭の人の音を嗣んことを冀ふ

増補俚言集覽凡例

一 原著もと俚言諺語を綱羅せしも前凡例に見えしことく仍は後人の増補を求めたり此意に原つきて今また蛇足を添ふ

一 此書もと俚言の爲に聚めしものなり故に諸辞書の軆に同しからす目標の音訓並へ列し國字漢字並べ舉ぐ不體裁といふべし然れとも俚言もとかくの如きを便宜とすべし

一 原著者此書をもて偶然の作不經意に出つと言ふ是もと謙虚の言なり故人此例多し

一 原著者もと悉曇に明らかに佛典に心醉せられしをもて辞書の體五韻横呼を便なり理ありとして皆五韻横列の次第に編纂せらる然れとも我か諸辞書の體に異なり學者引用の際此書のみ體裁の異なるをもて頗る不便を感すべし是れ著者の意に違ふも諸辞書同體に改めさるを得さるなり

一 原著もと同音頭字の下成丈け一種の物は類に隨ひて聚めたれは今引用の際字音次序に就て探る能はす是亦不便なるをもて普通の例に改む 假令は扇に就て云へは字音次序に關せす扇にか丶る種類を皆羅列するをいふ

一 原著は首母次母等の名目を立て皆その下に記戴す故に首母の下に記せしもの又次母の下に再記するあり今さる奇崛なる例を廢して普逋辞書の體に改るをもて同一記事並出するの重複を見る故に其一は除かざるを得す然れとも文章ことに詳略ことなるものは私意をもて除くへきにあらす之を兩存す故に文中いさ丶か重複するものあり 假令はあの部首母の下にあじろあり同部次母の下に同じあじろを詳記する如き是なりこれを普通字書體に改むれはあじろの紀事二條同所に並列すべし斯くの如き類は一の略記せしかたを除かさるを得ず然れども同じ田毎の月を首母次母兩所に記載せしも記事固より同しからされば二條ともに並存するの類なり

一 原著もと字音の撥は三内の正習に隨ふをもて普通の辞書ムの一音に收むる字を分ちて四區別を立つ舌漢音のヌ同呉音のニは多くは脣音のムに通ふなりこれを細別して三つに分つ又ムとンを區別せり然れとも斯くの如き細別は韻學のことに屬す 普通辞書を探るもの丶堪ゆる所にあらず此四區別の字を束ねてムの一音に歸せさるを得す 假令は陣屋陣觸なとの陣をチニの音に收め丹波丹後の丹をタヌの音に歸せし類

一 原著凡例に見ゆることく俚言諺語もと江戸を專ちとせられしも著者の意もとより是れをもて足れりとせしにあらず故に今四方の言に探りて増補すといへども未だ備らさるものは五車もたゞならざればなり

一 増補に小説語を引けるもの多きは我が小説傳記の書京傳馬琴ころより好みて此語を探り傍にはその引用せし時都合よきよみをおどこし用ゐしより其語の正解分別しかたし故に小説語に、すへき至當の譯を故人の撰より探りて録出す

一 増補に佛典の語を多く出せしも皆本邦古へより用ゐ來りし要語のみを擇み出せり其引據の語備らざるハもとより佛典辞書にあらざれはなり

一 増補中の諸國の方言は大學人類學會?に請ひて其輯集にか丶りしものを探る

一 草木及ひ動礦物等の異名をあけしは多くは本草啓蒙?及ひ古言録?に探る

一 同一の音なり別所に並べ收めざるを得ざるあり假令は同一の一の字なり其熟語のよみかたに由りてイチの部にのみ收めがたしイツの部に入るもあり此類甚た多し自ら熟語を唱へて其熟語の出る音に就て其頭字のある所を索めは自ら明かなるべし

一 目標に漢字を出して邦音を附したるあり邦音を出して漢音訓みたるもあり是亦一體せずと雖ともこと俚言に屬するをもて改むるに及はす増補も又之に傚ふ

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増補俚言集覽

蓋有雅言之編不可亦無俚言之撰也、論語曰、孔子雅言詩書執禮皆雅言也、鄭康成云、必正其音然後義全、是言下孔子説詩書時、特執中京畿之音上也、孔子説經時、特執京畿正音、則平居所談、必雜齋魯俚言論語又載孔子之言曰、文莫吾猶人也、文莫二字漢唐宋明諸儒之註、不得其解〓鑿不容也、至明揚升庵引晉欒肇論語駁曰燕齊謂勉強爲文莫方言云、(中略)】文莫是齊魯俚言也、得升庵此言千古強解、一朝瓦氷矣、然則暗于俚言者、不可以讀經書況於列國異言、東西殊諺紛々之語乎、彼土所以有〓軒使者絶代語釋列國方言之解也、我了阿法師之撰俚言集覧、徒非倣雅言集覧之著而已、蓋受方言其意也、今又益殊音異諺演義俚語者、以燕石之瑕、加藍玉之瑜、固知罪之難免、然於避宋人鼠璞之諺、聊寤多聞、庶幾于有小補云、


明治三十二年季夏   三河近藤瓶城

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