2014-05-03
小柳憲治2018/01/12 22:06私が読んでいたのは、獅子文六さんの食味歳時記です。その中に戦に負けると、何もかも、サランパンである。と書いてありました。そういえば、獅子文六さんも横浜ですね。
2005-03-06
■ [近代語][外国人の日本語など][横浜言葉]重久篤太郎「横浜方言洋語考」
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『外来語研究』11(p7383)所収。(重久氏は1984年没で、著作権保護期間中)
言及文献
明治12 Bishop Homoko?(ママ) Elementary Grammar of Yokohama Dialect
土橋観英?「横濱ことばの思ひ出」本牧春秋(大正十四年十月、大正十五年八月、昭和二年十二月)
こくぼ生「異人?の日本語」Living English(昭和七年六月)
PaskeSmith Wentern barbarians in Japan and Formosa in Tokugawa days,16031868(昭和四)
上田恭輔?「横濱のリンガフランカ?」(『言語學雑誌?』(明治三十四年一月刊))
2004-12-31
■ [近代語][外国人の日本語など][横浜言葉]横浜言葉(明治事物起原・人事部)
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「外国人に対話するに、其語の通ぜざらんことをいとひて、当時横浜言葉と称する――ヂキ/\タイサン等の語を云ふ、――片語を以て説話する者あり、外国人の方にては、此詞を甚だ嫌ふ事なり」。(明治六年刊 西の手ぶり)
文久元酉年版の『膝車』第十編に「かんじんの間に合はねへじやア、ぺケだと云ふだらふし、べん/\と|打捨《サランパア》にもしておかれず」とあるは、横浜言葉のぺケとサランパアの初見なり。
チヤンピヨン、これは横浜言葉といふにあらざれども、明治十八年六月二日の『絵入』に力士岩竹こと、松田虎吉のことを記載し、「近来はチヤンピヨン(原註、大関)と称され居る程なれば……」と、原語のまま使用せり。
【参照】
「西の手ぶり」は、岡本純『外客交際/遠西の手ぶり』 (青山堂 明6)であろう。琳琅閣で古書が売られており(65000円)写真があったが、「外客交際」が角書、「遠西の手ぶり」の「遠西」に「にし」と傍訓がある。
なお、近代デジタルライブラリには入っていないが、国会図書館にある。(書誌ID 000000429080)
その後、入った*。
該当箇所はここ
外国人に対話《たいわ》するに、其|語《こ》の通ぜざらん事をいとひて、当時《とうじ》横浜詞《よこはまことば》と称する【ヂキ/\タイサン等の語を云ふ】片語《かたこと》を以て談話《だんわ》するものあり。外国人の方にては、此|詞《ことば》を甚|嫌《きら》ふ事なり。又|隻言半語《すこしばかり》の西洋語を識《しり》たる人は前後不辨《あとさきそろわ》ぬ詞《ことば》を以て談話《だんわ》すれども是れ亦至て忌憚《きらふ》處なり。洋語を識《しら》ざる人は則日本語の純粹《まま》にて話するを善《よし》とす。彼れの日本語を知らざるも我の洋語を辨ざると同轍ことなれば互《たがひ》に笑《わら》ふ可らずと英人余に語《かた》る事ありき。
(補)
1932-04-08
■ [横浜言葉]第十章 横濱言葉 第二節 横濱言葉の資料 二 成語の妙味

以上の異人言葉や、其語類の一つーを舌に乘せて發音するときは、其變體的な語音が漫ろに浮び上つて來て、原語を偲ばせるに充分のものがある。茲に探取した語類は、發音を其儘に假名に寫した爲め、受入れ難い言葉もあると同時に、却つて又、眞に近い發音が寫されても居て、頗る興味多いものである。殊に語類の末尾に收録した成語は、開港場特に横濱に於て、最も盛に用ゐられたものであるから、從つて其成語の範圍も可成の多數でもある事は無論であるが、それと同時に、當意即妙に成語されて居るとごろから、其應用範圍も變轉極6ない爲めに、到底その全部を探録する事は至難である。
成語の例としては、木に棲《とま》つた二羽の鳩を「あれはなんだ」と外人に訊かれた時、「ツウ・ポツポ・キ・マテマテ」と答へたり、燈臺の説明に「舟はいき(け)ん、さらんぱん、ろうそく」と云つたり、靴修繕人を、くつ、ポンポン、マン」、寺院を,てんぽう・はあす」(天保ハウス)と云ふ等、小児に教ゆるやうな一種の外語混用の成語を以て突嗟の妙智を見せて居るものである。
斯の如く外國人に對して説明的に意譯した異例な成語、即ち外國語と日本語とを交へて、甚しく不熟な而して面白い言葉が、口を衝いて出る時に、外國人も比較的容易に之を理解して、果ては外國人自身に於ても、日本語を主用したものに外國語を混合して、自らの創作的の言葉を以て、日本人に對するやうな有樣となり、その日本通を發揮して盛にやつたものである。是等を一つ一に味ふときは誠に滑稽を極め、洪笑を禁じ得ないものがある。斯く日本語を外國語化した發音で、綯交ぜの同胞間の談話や、さては異國人との商取引にも、口眞似に手眞似や動作をも添加した、所謂獨自な開港場の言葉を横濱言葉として極めて開發的な、さうして雜然とした開港當時の有樣や、其後に於ける状況に適はしい幼稚で、而かも眞劒な態度には、憫憐と微笑とを禁じ得ないものがあるのであつた。
斯かる言葉を常用して、彼我互に其通を振り廻したところに、横濱内容の情緒を豊富にし、其輪廓を懷しく肥大し來つたものではあるが、何れもは世運の進展に隨ひ、其時流に伴はざる古き昔語りの珍奇語として殘り、數奇者にのみ取扱はるゝ悲しい運命に置かれては、明治中葉期から漸次に其面影を薄くし、爾後僅かに波止場の人力車夫や|ちやぶや《・・・・》の中などにのみ其姿を傳統し來つたが、現今に於ては殆ど消滅に近い有樣なのである。
1932-04-07
■ [横浜言葉]第十章 横濱言葉 第二節 横濱言葉の資料 外国商通ことば附

しよくもつのぶ
くいもの | ふろうふいんめん | ? |
あさめし | ぶれそきふれすと | Breakfast |
ひるめし | じんねる | Dinner |
ゆうめし | そうぺる | Supper |
ぱん | ぶれーと | Bread |
めしどき | みーろ | Meal |
たまご | ゑゝぐす | Eggs |
うしにく | びーふ | Beef |
ぶたにく | ぼーるく | Pork |
さかな | ひし | Fish |
あおもの | うゑんでゑらるす | Vegetables |
こな | みーる | Mill |
ここく | こるん | Corn |
さとう | しゆがる | Sugar |
しほ | そーると | Salt |
あぶら | おわいる | Oil |
せうちう | ぶらんでい | Brandy |
ちや | てい | Tea |
そば | ぶれっき・いと | Buckwheat |
いも | ぼていとす | Potatoes |
にんじん | けるろつッ | Carrot |
かぼちや | ぼんげ | Punpkin |
こんぶ | し・ういと | Seaweed |
まめ | びいんす | Beans |
こめ | らいす | Rice |
大こん | らでい | Radish |
な | けっぺッち | Cabbage |
はだかむぎ | らゐ | Rye |
せり | ぺるせりひ | Parsley |
いんげん | きっとねい. | Kidneybean |
ねぎ | おにをんす | Onion |
きうり | こきむふるす | Cucumber |
ゆり | りれい | Lily |
しいたけ | もしるうむす | Mushroom |
かき | ふいっく(誤) | Fig |
もゝ | ぴいち | Peach |
ぶどう | がらぷす | Grapes |
なし | ぺーる | Pear |
さかな | ふいし | Fish |
たい | ぶりむ | Bream |
ぐじら | うゑぐる | Whale |
まぐろ | ほるぴす | ? |
さめ | そるんぺつき | ? |
ひらめ | ふろうんどる | Flounder |
このしろ | へろりんぐ | ? |
ゑび | けれんしげんし | ? |
こひ | けれぷ | Carp |
たら | こっどひし | Codfish |
うなぎ | いーる | Eel |
かい【はまぐり あさり】 | しくろす | |
かき | おいすにのるす | Oyster |
かれい | とんぎうひー | ? |
す丶き | はつとゞつく | ? |
かます | ぱいき | ? |
かに | しゆるひし | Shellfish |
かめのこ | とるちす | Tortoise |