国語史資料の連関 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2011-12-21

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 昔、江戸城でお能のあった時、将軍秀忠が楽屋へはひって来て、金春、金春とぢかに呼んだ。金春大太夫が進み出てかしこまった。将軍は、か、か、と聞いた。にござりまする、と大太夫は答へた。将軍はうなづいて奥へ入った。その場にゐた人たちは、わけがわからないので、そのわけを大太夫に聞いた。大太夫は、自分にもよくはわからないが「卒都婆小町」の立烏帽子風折のことだらうと思ひ、当流ではとうたふことになって居るので、さうお答へしたのだといふと皆皆感心した。

 かういふ逸話が、紀州侯のお抱へ役者徳田藤左衛門隣忠の「見聞集」に、渋谷三郎右衛門道修の談話として記されてある。

付話

 スコットランド人は世界一の寡言人種といはれるが、一人のスコットランド人がエディンバラの柳原みたいな通りの或る店に正札附でぶらさがってる外套をいぢくって、 oo ? (毛かい)と聞くと、番頭が、さうです。また、 a' oo ? (みんな毛かい)と聞くと、番頭がまた、さうです。 a' ae oo ? (みんな一色の毛かい)と聞くと番頭がまた、さうです。それで取引が出来る。動詞代名詞も、名詞の中の子音までも省いて、簡単第一の対話ではあるが、併しこれは実物を前に置いての交渉だから、まちがひっこない。

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