国語史資料の連関 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2011-03-20

松尾捨治郎校註『あゆひ抄』おほむね上(4) 松尾捨治郎校註『あゆひ抄』おほむね上(4) - 国語史資料の連関 を含むブックマーク はてなブックマーク - 松尾捨治郎校註『あゆひ抄』おほむね上(4) - 国語史資料の連関 松尾捨治郎校註『あゆひ抄』おほむね上(4) - 国語史資料の連関 のブックマークコメント



 師曰、名・裝・かざし・はそのふみ/\(一)あり。今あゆひの心をとかむとするに、まづいつゝのまき(五卷)をわかちしるべし。[たぐひ](屬)にすぶべきいつゝ(二)家にあつむべき十あまりこゝのつ(三)、[とも](倫)によるべきむつ、(四)身にたとふべき十あまり二(五)、[つら](隊)につらぬべきやつ(六)なり。[たぐひ]は、その心をとりてすべたり。家は滴そのたぐぴをえらびてあつめたり。此二まきのあゆひはたゞちに名をもうくべきかぎり也(七)。[とも](倫)は、其ことわりをもてよせたり。身は、其立ゐすべき(八)をたとへたり。[つら](隊)は、此ふたつに似て立ゐざるを(九)つらねたり。この三まきは名をうくべからぬかぎり(一〇)なり。

  私云、こゝに二まきとあるば、今の一二三の三册也。三まきとあるは四五の二冊也。あゆひ抄口授のはじめは、屬・家・倫・身・隊・おの/\一まきとしていつゝなりけるを、こたみ(此度)册子につくるべきによりて、おほきをわかち、すくなきをあつめて、十九家をふたつとし、十二身・八隊・をひとつとせり。



 註 (一) 頭挿抄・脚結抄・は傳つて居るが、裝抄は傳つて居ない。皆川淇園の墓誌銘に、「此未能成稿而歿」とあるから未完成であつたやうに思ふ。名即ち名詞に關するものは、名稱さへも判然しない。

(二) 三一頁以下にある五屬。

(三) 九三頁以下にある十九家。

(四) 一七九頁以下にある六倫。

(五) 二四九頁以下にある十二身。

(六) 二八九頁以下にある八隊。

(七) 下屬と十九家とは、名詞をも受ける。

(八) 變化すべきもの。

(九) 變化しないもの。

(一〇)主として動詞を受ける。

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