国語史資料の連関 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2010-03-08

「からぶみよみのことば」(『玉勝間』巻一) 「からぶみよみのことば」(『玉勝間』巻一) - 国語史資料の連関 を含むブックマーク はてなブックマーク - 「からぶみよみのことば」(『玉勝間』巻一) - 国語史資料の連関 「からぶみよみのことば」(『玉勝間』巻一) - 国語史資料の連関 のブックマークコメント

漢籍《カラブミ》をよむに、よのつねにことなる語の多きは、いとふるくよりよみ來つるまゝの古語なるが、後に音便にくづれたる也、「曰」を「のたうまく」とよむは、「のたまはく」の音便也、又「のたばく」にても有べし、古言に、「たまふ」を「たぶ」共いふ故に、萬葉の哥に、「のたまはく」を、「のたばく」共よめればなり、「故」を「かるがゆゑに」とよむは、「かゝるがゆゑに」なるを、「か」を一つはぶける也、これは音便といふにはあらず、「然而」を「しかうして」とよむは、「しかして」に、「う」を添たるにて、「八日《ヤカ》」を「やうか」、女房《ニヨバウ》を「にようばう」といふ類也、「是以」を「これをもて」とよまずして、「こゝをもて」とよむは、古言のまゝ也、古言には、「これ」といふべきを、「こゝ」といへることつねに多し、さて「以」を「もつて」とひきつめてよむは、例のいやしき音便也、「慮」を「おもんはかる」、「以」を「おもんみる」とよむは、「おもひはかる」、「おもひみる」也、「垂」を「なん/\とす」とよむは、「なりなむとす」也、然るを「なん/\たり」ともよむはひがこと也、「欲」を「ほつす」とよむは、「ほりす」也、「件」を「くだんの」とよむは、「くだりの」也、「親」を「したしんず」、「重」を「おもんず」、「賤」を「いやしんず」とよむたぐひは、「したしみす」、「おもみす」、「いやしみす」にて、皆古言の格也、又「好」を「よみんず」、「惡」を「にくみんず」とよむなどは、「よみす」「にくみす」にて、これも同じ古言の格なるに、「ん」を添ヘたる也、「ときは」を「ときんば」、「ずは」を「ずんば」といふ類も同じ、「涙」を「なんだ」、「成りぬ」を「なんぬ」、「畢《ヲハ》りぬ」を「をはんぬ」、「遂《トゲ》にし」を「とげんじ」、「成リにし」を「なりんじ」とよむたぐひ、音便に「ん」といふこと、猶くさ/゛\多し、

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