国語史資料の連関 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2008-04-02

國字をその傍に施さざれば、また遂に得読まず 國字をその傍に施さざれば、また遂に得読まず - 国語史資料の連関 を含むブックマーク はてなブックマーク - 國字をその傍に施さざれば、また遂に得読まず - 国語史資料の連関 國字をその傍に施さざれば、また遂に得読まず - 国語史資料の連関 のブックマークコメント

○今の兒女輩《じぢょはい》書《しょ》を観《み》ることを好《この》めり。しかれども國字いろはじ》をその傍《かたへ》に施《ほどこ》さざれば、また遂《つひ》に得《え》読《よま》ず。刊行《かんこう》の書籍《しょじゃく》は書肆《しょし》只|利《り》の爲にするをもて、字として傍《つけがな》をなさゞるはなし。よりて閲者《けみするもの》只|傍《つけがな》のみ観《み》て、本文《ほんもん》を讀《よま》ず。故《かゝるゆゑ》に讀《よむ》に随《したが》つて、その字體《じたい》を忘《》れて、生涯《せうがい》文義《ぶんぎ》を悟《さとる》によしなし。さばれ傍《つけがな》を刪去《けづりさる》ときは、得《え》讀《よま》ず。これを讀《よま》すれば文義を解《げす》に至《いた》らす。古人《こじん》文字を奴《やつこ》にして、文を作《つく》るものは已《やむ》ことを得ざるにあらす。文章《ぶんしゃう》に和漢《わかん》の差別《さぺつ》あり。和にもあらず、漢《》にもあらざるものは、國字いろはじ》をもて傍《つけがな》を施《ほどこ》すべし、しからざれば雅俗《がぞく》ともにこれを讀《よみ》がたし。字音《じおん》は漢字《かんじ》わたりてよりの事なれど、中葉《なかごろ》より音訓《おんくん》をまじへて唱《とな》ふる故に、和漢混雑《わかんこんざつ》の文にあらざれば、俗子《ぞくじ》に解《げ》し易《やす》からず。和文《わぶん》一變《いっぺん》して和漢《わかん》を合《あは》するものはこれによれり。

馬琴燕石雑志』巻三

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