国語史資料の連関 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2006-04-13

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平成6.8.20発行 p56

なぜ、漢語が流行ったのか?

 まず、当時の武士、知識人の教養の基礎が漢学だったことである。しかも、前にも述べたように、全国の各藩はそれぞれに割拠していて、お互いの交流が乏しかったため、一般の話しことばは地方独特の訛がはげしくて、同じ日本語でありながらことばがほとんど通じなかった。そのため、真偽のほどは疑わしいが、九州と東北の武士が話し合うのに、これまた武家共通の教養であった謡曲の文句を使って会話をかわしたという挿話さえ残っている。考えてみると、謡曲の詞章も漢語を交えた文語体である。つまり、漢語というのは当時の武士、知識人にとって全国どこでも通じる共通語だったのである。

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