国語史資料の連関 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2003-02-23

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和魯通言比考』は、和露対訳辞書の祖にて、西暦千八百五十七年(安政四年)日本人橘耕斎(国際部に略伝あり)と、魯人ゴシケウヰツチの合著にて、ペテルブルク版なり。菊二倍半、四百二十三頁、毎頁二列二十一行つつ、また一丁おきに、三十三行の横罫を、カラズリせる白紙を挟みおき、後人追補の余地を存す。ゆゑに、実際の紙数は、四百二十三頁の二倍以上に上れり。

 イの部の最初を例示すれば、左記のやうに、まつ和語の、イ、の類をあげ、魯語に対比し、日本仮名にて、その意味を説く。すべて石版印刷なり。


 大槻文彦博士は、その所蔵本書の末に題せる識語中に、


 (本書の著者橘耕斎)其人已ニ奇ナルノミナラズ、安政四年(洋暦千八百五十七年)ノ此著は、和露対訳ノ辞書ノ最第一ノモノナルベシ、全篇石版ナルガ如ク、珍書ナリト云フベシ、今年今月十一日小石川伝通院ニテ、海上随鴎ノ追福会ヲ開キ、随鴎ノ著、活版ノ『ハルマ和解』(文政八年)ヲ初トシテ、家蔵ノ明治前ノ日欧対訳辞書類三十一部ヲ、衆ノ展覧ニ供セシニ、細川氏(潤次郎)此書ヲ出陳セリ、余見テ流涎セシニ、昨日、本郷元町二丁目六十六番地古洋書店野田屋ヨリ、珍本アリトテ此書ノコトヲ報ジ来ル、今朝直ニ行キテ買ヒ得タリ、価十五円ナリ、爰ニ珍蔵ス。

  明治四十五年六月二十五日 大槻文彦

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