豊田国夫『言霊信仰』

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豊田国夫『言霊信仰』

言霊信仰

言霊信仰

言霊信仰―その源流と史的展開

言霊信仰―その源流と史的展開

豊田国夫

言霊信仰―その源流と史的展開』

    目次

まえがき

序章 「言霊」の語の出典

第一章 言霊語義用法

 第一節 コト・タマ 三

  コトの語義用法

  タマの語義用法

 第二節 呪詞と言霊意味 三

  呪の概念と用法

  凶言凶事(黒呪術)の例

  吉言吉事(白呪術)の例


第二章 言霊信仰の原点――古典の言と事表記の分析

 第一節 国学者の見解

 第二節 『古事記』のコト表記

 第三節 『万葉集』『延喜式祝詞』のコト表記

 第四節 『日本書紀』及び古代歌謡のコト表記

 第五節 『古今集』『今昔物語」『愚管抄』『正徹物語』のコト表記 五〇


第三章 言霊神と言霊生活

 第一節 言霊

  1 興台産霊神 六〇

  2 一言主神 

  3 八意思兼神 

  4 八重事代主神 七〇

  5 太詔戸命 七四

 第二節 ミコトモチ 

  ミコトとは

  折口信夫のミコトモチ論

  ミコトモチ額田王

 第三節 言霊観の育成 八穴

  氏族制社会

  精霊崇拝から言霊信仰へ

 第四節 言霊信仰の生活の種々相 九五

  コトアゲ

  記紀等のコトアゲ

  万葉人のコトアゲ

  コトアゲの制禁

  コトムケ

  コトダテ

  コトドヒ


第四章 言霊信仰の再生

 第一節 言霊の幸はふ国――遣唐使への呪詞 一一三

  大唐大使への山上憶良の餞詞

  対外意識からの言霊発揚

 第二節 「事霊」から「言霊」へ――柿本人麿山上憶良 三〇

  コト表記分化

  言葉不信の万葉

  人麿と葛城山

  柿本人麿の歌とその歌集の分析

  山上憶良の歌の分析

  大伴家持の歌及び東歌の分析

 第三節 言霊信仰の分化i和歌言霊観の伝承 

   言事分化観の発生

  歌にヤドル言霊伝承

  興福寺

   大法師等の長歌

  『古今集仮名序

  醍醐天皇言霊逸話

  賀茂保憲女の言霊

  源俊頼の岡見の歌

  藤原清輔の寄神祝歌

  心・詞連体の言霊

  富士谷御杖真言


第五章 万葉人の言霊信仰の歌

 第一節 言霊・言挙・鎮魂の歌 一究

  言霊・言挙の例歌

  鎮魂の例歌

 第二節 夕占問の歌

  兆・占・禁・呪の例歌

  夕占問の例歌

 第三節 物名人名の歌 天九

  1 物名の例歌 一九

  2 名の禁の例歌芫四

  付――万葉人の名 一究


第六章 祝詞宣命言霊信仰

 第一節 『延喜式祝詞』の祭祀儀礼 

  天智天皇以後三代の神仏祭祀

  本居宣長の『大祓詞後釈』と賀茂真淵の『祝詞考

  大祓詞

 第二節 撰善言司 二三

  ヨゴトツクリとは

  寿詞を作る司

  七名の司たち

 第三節 祝詞言霊的属性 二二九

  ノリトの語義

  呪詞的表現の変化

 第四節 鎮魂呪術氏族 二三七

  斎部と中臣の祝詞

  『古語拾遺』の主張

  宣下から奏上形式

 第五節 鎮護詞の祝詞 茜三

  大殿祭

  御門祭

  鎮魂祭

  崇神を遷し却る祭

  称辞竟

  付-中国の鎮魂

 第六節 宣命言霊的属性 一蕘

   宣命意義用法

  文武天皇御即位の宣命


第七章 名の言霊信仰

 第一節 神名地名

  神名――その禁忌と称揚

  地名枕詞

  国ぼめと国魂(霊)

  国ほきの地名信仰

 第二節 実名敬避の習俗

  日本の避諱習俗の否定

  美称原因説

  実名誤認説

  避称の習俗

  御子代御名代

 第三節 王朝女流の名 莞三

  『源氏物語』『枕草子』『蜻蛉日記

  女流の名の分類

  後宮女性の呼称

 第四節 イミナ・オクリナ 三〇三

  1 イミナ(諱)  δ三

   イミナの語義用法

   幼名

   敬避

   欠画・省筆

  2 オクリナ(一諡)三茜

   オクリナの語義用法

   贈賜名

   戦国大名の継名習俗

   帝諡・元号

   醜名・賜醜名――姓名易而遠流罪

   罪人改名

 第五節 中国歴代の避諱習俗 三四ニ

  1 悪名醜名 三四二

  2 避諱の通則 三四六

  3 避諱の起原 三五〇

  4 歴代王后の避諱 三五二

   秦漢時代

   前漢

   後漢及び三国時代

   西晋及び南北朝

   隋代

   唐宋

   唐代

   宋代

   五代

   遼・金・元代

   明・清代

 第六節  実名 三七ニ

  1 命名三七二

   成長・成人を祈る名

   勇猛・頑健を祈る名

   病魔・悪霊をさける名

  2 古代人名意味 三七八

   敬称・尊称

   イネ・トジ

   イツ

   ウシ・ウマ

   エ・オト

   老

   クソ

   刑部

   スクネ

   キシ

   シコ-醜

   クシ

   クマ・クメ・クヒ

   コセ

   コヒト

   サキ

   サヘギ

   シシ(宍人者)

   色の名

   土蜘蛛の名

   タチ

   トジ(刀自)

   ピコ・ヒメ・マロ

   珍名

   ヨリヒメ

   ワニ

   ヲ・ヲサ・ヲト

   沖縄人の童名

   神仏の名号

  3 正倉院残存戸籍の名

   (1) 人名語幹

    ①下総国萬飾郡大嶋郷

    ②御野国味蜂郡春部里

    ③御野国本簀郡栗栖太里

    ④御野国肩県郡肩之里

    ⑤御野国山方郡三井田里

    ⑥御野国加毛郡平布里

    ⑦筑前国嶋郡川辺里

    ⑧陸奥国

    ⑨豊前国上三宅郡塔里

    ⑩豊前国上三宅郡加自久也里

    ⑪豊前国仲津郡丁里

    ⑫正倉院残存戸籍特殊名語幹集計表

   (2) まとめ

  4 『東大寺奴婢籍帳』 四一〇

   刀自のつく名

   黒のつく名


第八章 未開社会の言語精霊観

 第一節 心性の特徴

  アニミズム・プレアニミズム・マナイズム

  フレイザーの類感呪術とレヴィ・ブリュルの融即律

 第二節 言語言語観 四二二

  抽象性のない言語

  人名の融即律

 第三節 人名のタブー 四二六

  親族の名

  死者の名

  王者(酋長)の名

  神の名

  改名・代名

 第四節 忌言葉と呪文 四三七

  忌言葉

  呪文

  招魂の呪文


第九章 仏教と巫覡の言霊信仰

 第一節 仏教の言霊信仰 

  1 神仏習合 四五一

   神仏習合の基盤

   神宮寺

   神前読経

   神の菩薩号

  2 法語 四五七

   仮名法語

   真言

   道元の愛語

   親鸞の聞法

  3 読経 四六九

   天武天皇の不予前後の読経

   持統・文武・聖武の時代

   光仁の時代

   桓武の時代

   持経・不断経

   仏名懺悔・名詮自性

   豊作祈雨

   兵疫防災

   病気平癒祈願

   『日本霊異記

   誦呪「ダラニ」信仰

   ダラニ

  4 念仏究三

   念仏の意義とその源流

   念仏の定例化とその流行

   融通念仏

   多念仏

   日蓮宗・時宗

 第二節 巫覡の言霊信仰 五〇六

  1 物の怪と祈疇 五〇六

   物の怪の出現

   道真の怨霊

   験者・陰陽師

   『源氏物語』『枕草子』『栄華物語』の怨霊

  2 呪文と託宣 五三

   憑依者の言霊信仰

   憑依者神功皇后と審神者

   招魂・託宣の言霊信仰

   アイヌの巫女の従軍

   沖繩の言霊習俗

   もの忌みの呪文

   口寄せの分類

   巫女の盛衰と呪文


第十章 近世国学者言霊思想

 第一節 神秘的言霊観 

  1 言霊語学書 

  2 釈契沖 

  3 賀茂真淵 

  4 本居宣長 

   直言論

   尚古的表現主義

   神秘主義と言霊

   国語観の特徴

  5 上田秋成 

 第二節 音義言霊派 

  1 音義説について 八

  2 平田篤胤昊九

  3 『言霊音義解』――清原道旧 五三

  4 『言美霊正義』――川北丹霊朝弘 七二

  5 鈴木重胤 五七六

  6 橘守部

  7 『言霊説』――小野義臣? 五八0

  8 『言霊聞書』――正臣 

  9 富樫(鬼島)広蔭 八ニ

  10 堀秀成 五八三

  11 富士谷成章 五

  12 富士谷御杖 五

   言霊

   倒語論

  13 鹿持雅澄 五九八

  14 『言霊或問』――中村孝道大石凝真素美 六〇ニ

  15 『皇国の言霊』――林圀雄 六〇六

  16 『皇国の言霊釈義』――橘正敷 六〇七

  17 『言霊指南』――黒沢翁満 六

  18 高橋残夢(正澄) 六

  19 『言霊十寸鏡記聞』(日本神秘抄)――平益夫 六三

  20 音義説の現代的意義 六

   付一――五十音図の歴史

   付二――西欧の音義言霊


第十一章 近現代の言霊

 第一節 大正時代の言霊論 六三〇

  『古事類苑

  佐藤鶴吉「ことだま考」

  武田祐吉『神と神を祭る者の文学

 第二節 昭和前期の言霊論 六三置

  土田杏村「御杖の言霊論」

  倉野憲司『古代文学の研究』と「呪祷文学

  野村八良上代文学に現れた日本精神』

  近藤忠義日本文学原論』

  三宅清富士谷御杖

  竹野長次文学より見たる上代文化

 第三節 折口信夫「古代研究」等

  折口信夫「古代研究」の言霊

  尾形裕康『鹿持雅澄

 第四節 第二次大戦後の言霊論 六

  藤井信男「古代における言語意識の展開」

  西郷信綱「言霊論」

  太田善麿言霊考」

  中山太郎『日本巫女史』

  土橋寛『古代歌謡儀礼の研究』

  西角井正慶『古代祭祀と文学

  大久間喜一郎『古代文学の源流』

  乗岡憲正『古代伝承文学の研究』

 第五節 民俗・宗教・心理学者の言霊論 奕二

  穂積陳重『実名敬避俗研究』

  柳田国男『禁忌習俗語彙』

  堀一郎『我が国民間信仰史の研究』

  城戸幡太郎『心理学問題史』『古代日本人の世界観』

 第六節 言語神話学者の言霊論 六七〇

  金田一京助言霊をめぐりて』

  石黒魯平『言語観史論』

  松村武雄儀礼及び神話の研究』

  時枝誠記『国語学史』

  永山勇『国語意識史の研究』

  平凡社日本語の歴史』第一巻


第十二章 近現代の言霊思想の問題

 はじめに――科学の発達と人間の幸福

 第一節 忌言葉――禁忌習俗語彙 六八四

  忌言葉とは

  古代神祗官の忌言葉

  沖言葉

  山言葉

  マタギ

  マタギの戒律と呪文

  忌言葉の類計と分例

   (1)生活・生産用具語

   ②飲食物関係語

   ㈹物の状態・行為関係語

   ㈲言葉関係語

   ⑤人及び人体語

   ㈲獲物語

   ㎝死の関係語

   ㈹自然物・自然現象の語

   ⑨住居・場所の語

   ⑩沖言葉

   ⑬各種動物の語

 第二節 民間念仏信仰 七δ

  百万遍念仏

  双盤念仏

  六斎念仏

  踊り念仏

  大念仏

  その他の民間念仏信仰

  念仏の唱え方の各種

 第三節 言霊と異民族同化 七二六

  二〇世紀の神話

  アイヌ・沖繩

  樺太・関東州・南洋群島・満州国

  台湾・朝鮮

  アメリカ

  ソヴィエト

  フランス

 第四節 言霊の呪縛――汎言語主義の病弊 七三八

  意味の三角形――言霊言語観

  言葉の魔力

  汎言語主義と言葉の形骸化

  言語不信と言語回帰

あとがき

索引(事項書名人名神名)

書籍からの画像で注記のないものは、著作権法上の「引用」の範囲内であるか、著者の著作権が切れて刊行後五十年以上経っているものである筈です。