福岡隆『人間・松本清張

国語史・日本語史周辺(日本文学・日本史・言語学などなど)の覚書です。
最善の説を記録しているものではありません。変な説も記録しています。
書誌として不完全です。
項目の形に規準はほとんどありません*
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福岡隆『人間・松本清張

福岡隆

専属速記者九年間の記録

松本清張


まえがき………………………………………3

     I

第一話 めぐりあい

  緊張したであい

  威圧をうけた風貌

  初仕事『日本の黒い霧』

  『下山総裁謀殺論』問答

  一日一万円のホテル


第二話 小説速記の苦心……………………24

  枚数計算の苦労

  弁解できないあやまち

  要請される細心の注意力

  読者代表の速記者

  「足音」と「跫音」


第三話 秘書の条件…………………………30

  余分にもらった速記

  四人の受験者

  熊のような試験官

  遇った瞬間すでに落第

  敬遠する眼鏡の女性


第四話 月一千枚の多作時代

  井上靖さんの激励

  散策と小説のアイデア

  プロとアマの差

  多作即乱作説への挑戦

  巧妙な締切延長策

  「作家も人間だ!」


第五話 意外な堅実性

  アルバイトをする令息

  「印税は水ものだ」

  好物の田舎料理

  夫人まかせの家のこと

  一万数千円の馬券


第六話 専属のバランスシート…………49

  専属へのまよい

  不測の作家的生命

  ”松本丸”に運命を託す

  私の苦闘時代

  守備範囲の広さ


第七話『波の塔』と『わるいやつら』・・・54

  『波の塔』のヒロイン問答

  霊験あらたかな恋愛小説

  『わるいやつら』の重大ミス

  清純な女性の恋愛描写

  好きな女性

  題名のつけかた

  色がきめ手の小説


 Ⅱ

第八話 安保闘争のころ……………………63

  国会周辺で取材

  珍しい労組舞台作品

  落伍者を描いた短編『鴉』

  速記創始者の伝記『電筆

  古巣の朝日に『大岡政談』連載

  『黒い福音』の外人ことば


第九話 新邸と別荘地………………………69

 四百坪の新邸さがし

 デザインした豪華な庭

 別荘地もちの別荘ぎらい

 「軽井沢族の気が知れない」

 G不動産の倒産


第十話 税金と講演旅行

  長者番付一位となる

  一日七万円の税金

  『税務署殺人事件』の誕生

  超満員の講演

  旅先でつづける口述速記

  荒稼ぎの陰口


第十一話 推理小説の背景…………………82

  学術書や文化地理大系の活用

  『砂の器』の裏話

  方言と『風の視線』『ゼロの焦点』

  失敗と読者からのお叱言


第十二話 おじいちゃんの死……………90

  悲惨な思い出

  『父系の指』

  芥川賞受賞の頃

  夢にみる苦闘時代

  陽気なおじいちゃん

  巨匠の涙


第十三話 反権力の発想……………………97

  なぜ権力に抵抗するのか?

  不遇の朝日新聞西部本社時代

  絶望組だった松本さん

  「歯車のネジにすら価しない」

  床に叩きつけたみかん

  軍隊生活で発見した人間存在


第十四話『現代官僚論』と入院…………103

  外交官と結婚した令嬢

  私情に屈せぬ作家的良心

  すっぱ抜いた「三つ矢作戦」

  慢性眼病の悪化

  病中に燃やす執念

  入院中のエビソード

  ゼンガクレンとの問答


第十五話 巨匠の思いやり

  好き嫌いの激しい人

  奥入瀬への旅

  お手伝いさん物語

  根は愛妻家

  恋愛したYちゃん


第十六話 ミステリアスな人間関係=・116

 ミステリー専門の校正

 トリック分類のお手伝い

 不思議な縁

 M嬢の結婚相手

 披露宴での挨拶


第十七話 トリックの分類表……………121

  江戸川乱歩分類法

  変わった動機への興味

  多い犯人と被害者のトリック

  分類表と該当作品


第十八話 多彩な趣味………………………130

 独自の色彩感覚

 ふっかけたデザイン料

 通訳の代理

 有名な巨人軍ぎらい

 画家が主人公の『真贋の森』他

 『風圧』の有名なモデル


     Ⅲ

第十九話 評論家ぎらい……………………139

 執念深さの長所と短所

 徹底したきらいかた

 『落差』に表われた諷刺

 上機嫌の忘年会

 『深層海流』の裏話


第二十話 真田家の鎧………………………146

 ”松川事件”での活躍

 二人目のジャーナリスト会議

 由緒ある鎧

 住職の鑑定

 購入のかけひき


第二十一話『短編集』と『天保図録』・・・152

  初のSF作品『神と野獣の日』‘

  文壇生活十年の記念集

  短編小説の妙味

  『天保図録』の苦心談

  『眼の気流』の取材

  『隠花平原』のトリック


第二十二話 影の存在………………………158

  短編『影』

  加害者と被害者の論理

  速記中におそった錯覚

  影武者存在のデマ

  超人的原稿消化の秘密

  『西郷札』のヒント

  尨大な書庫


第二十三話 秘書Iさんの辞職…………剳

  作家秘書の悩み

  Iさんの相談

  速記者兼秘書となる

  私の気づかい

  殺人的な書き溜め


第二十四話 ヨーロッパへの初旅………m

  エネルギッシュな行動力

  『甃』のモデル事件

  連載中断のいきさつ

  現実を超える推理

  文壇「王将」の歌

  『けものみち』の奇妙な人物


第二十五話 創作上の冒険

  中近東への旅

  新珠三千代さんのイメージ

  『砂漠の塩』で読者

  『小説東京大学』への執念

  小説ノンフィクション

  『草の陰刻』のヘビ使い


第二十六話 子煩悩な人……………………185

  令息の書店開業

  深夜の訪問

  夫人留守中の発病

  夫人あっての清張さん

  『半生の記』に胸詰まる


第二十七話 吉川英治文学賞……………195

  ライフーワーク

  『昭和史発掘』執筆の動機

  『花氷』と政界汚職事件

  巧みな江戸時代もの

  私の好きな『逃亡』

  受賞式


第二十八話 創作の秘密……………………200

 推理小説ブーム

 本格派の行き詰まり

 社会派の登場

 清張文学の魅力

 なぜ推理小説を書くか

 乱歩の分析

 リアリティの重視

 可能性を含んだ”朧”


第二十九話 推理小説の限界……………沺

  推理小説と普通小説の差

  必須条件の「絵解き

  待望する天才児

  小説の発想

  綿密なストーリーの組み立て

  貪欲に汲みとるモチーフ


第三十話 社会派の面目……………………213

 広範囲な活躍

 一党一派に偏せず

 底辺への眼

 古代史への造詣

 推理的構想の鋭さ

 胃ガンの疑い


第三十一話『Dの複合』の前後

  異色作『地の骨』

  私大経営の腐敗を衝く

  連作『黒の様式』にみる博識多才

  力作『Dの複合

  民話・地図一時刻表

  『ミステリーの系譜』

  最後の速記『火と汐』の補足

第三十二話 ハノイでの大スクープ …228

  舞いこんだ幸運

  完全武装で出発

  二十四日間の足どめ

  「長かったハノイへの道!!」

  めざましい活躍

  ユーモラスな避難

  バン・ドン首相との単独会見


第三十三話 専属の終止

  二カ月のブランク

  不規則になった仕事時間

  胃潰瘍の悪化

  意外な辞職勧告

  専属解除の保障要求

  惜別の情

  専属のプラスーマイナス

第三十四話 手術…………………………

  入院のしらせ

  「おれは今晩もたないぞ」

  「面会謝絶」の札

  腹部全体の大手術

  体力と精神力で超えた死線


第三十五話 結語

 文学への野心

 幸運な受賞

 職業作家への道

 推理作家レッテル

 最高潮でのめぐりあい

 新分野の開拓

 現代史への視角

 不滅の金字塔

 松本さんの本質

 私のねがい


あとがき


装幀 伊藤憲治

写真 田沼武能

挿絵 福岡幸子

書籍からの画像で注記のないものは、著作権法上の「引用」の範囲内であるか、著者の著作権が切れて刊行後五十年以上経っているものである筈です。