渋谷勝己「日本語可能表現の諸相と発展」

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渋谷勝己「日本語可能表現の諸相と発展」

渋谷勝己(1993)

日本語可能表現の 諸相と発展」

大阪大学文学部紀要』33-1

http://ci.nii.ac.jp/naid/110004721602

【はじめに】

【第1部 可能表現構造

はじめに

 i.可能とは

 ii.可能表現の記述にむけて

1.可能形式

 1.1. これまでの研究

 1.2. 可能形式

 1.3.可能文を構成する動詞および補文の命題内容の問題

  1.3.1.可能文を構成する動詞の問題

  1.3.2.可能文を構成する補文の命題内容の問騒

  1.3.3.可能形式とその意味的制約条件:スルコトガデキルの広分布

2.可能意味(1):実現系可能と潜在系可能

 2.1. 実現系可能と潜在系可能

 2.2. テンス・アスベクトから見た実現系可能と潜在系可能

  2.2.1.完成相のテンスとアスベクト

  2,2,2.継続相のアスペクト

 2.3. どちらが基本的かということ

 2.4.潜在系可能形容詞化の度合

  2.4.1.形容詞化の度合

  2.4.2.動作主体・対象などの一時的な状態を表す段階(一時的状態段階)

  2.4.3.動作主体・対象などの優常的な属性を表す段階(垣常的属性段階)

  2.4.4.動作主体・対象などの優常的な属性に対する評価を表す段階

      (評価的属性段階)

 2.5.実現系可能と潜在系可能の問題点:両者の対立中和をめぐって

3.可能意味(2):可能であることの条件

 311. 可能の条件

 3.2. 可能の条件スケール

 3.3.各地の方言における可能の条件スケールの分節

 3.4.大阪方言可能表現:副詞ヨーの意味領域と可能

    条件スケールをめぐって

  3.4.1.調査の概緊

  3.4.2、調査結果(1):大阪出身者・グループ全体

  3.4.3.調査結果(2):犬阪出身者・個人

4.可能文の統語論的特徴

 4.1.基本的な格の交替

 4.2.可能文の格パターン支配する条件

  4.2.1.表層格による可能文の格パターン制約

  4.2.2.動作主性と格パターン

  4.2.3. 可能意味タイブとの相関

  4.2.4.述語動詞との距離

  4.2.5.言語運用上の制約条件

5 可能表現語用論

 5.1.可能表現語用論意味:許可・禁止用法

 5.2.二人称名詞主語可能平叙文

  5,2.1.激励

  5.2.2.許可・禁止

  5.2.3.それぞれの語用論意味の実現する条件

 5.3.権力者(authority)と許可・禁止の丁寧さ

  5,3.I.権力者は誰か

  5.3.2. 丁寧さとの関係

 5.4.慣用化の度合

 5,5、可能の条件スケールと可能表現の禁止用法

6 可能表現バリエーション

 6.1. バリエーションとは

 6.2. 日本におけるバリエーション研究

  6.2.1. 話し手の社会的・心理的属性によるバリエーションの研究

  6.2.2,場面やスタイルによるバリエーションの研究

 6.3.近代日本語における可能表現バリエーション:夏目漱石作品を例に

  6.3.1 調査の概要

   6.3.1.1.調査の対象

   6.3.1.2.分析の観点

  6.3.2.可能形式とジャンルの相関

  6.3.3.変化とのかかわり



【第2部 可能表現歴史的変遷

はじめに

パート1.〔時代可能表現の記述的研究〕

 i.はじめに

 ii.方法

7.上代語可能表現

 7.1.形式意味

  7,1.1. 副詞

  7.1.2.補助動詞

  7.1,3. 助動詞ユ・ラユ;ル

 7.2.続語論的特徴

8.中古語可能表現

 8.1.形式意味

  8.1.1、副詞

  8.1.2.補助動詞

  8.1.3.助動詞ル・ラル

 8.2.可能形式間の意味対立

 8.3.統語論的特徴

 8.4.  バリエーション

9.中世語可能表現

 9.1.形式意味

  9.1.1.  副詞

  9.1,2.補助動詞ウルー

  9.1.3. 助動詞ルル・ラルル

   9.1.4.可能動詞

   9.1.5. カナフ・ナル

  9.2.可能形式間の意味対立

   9,2.1. 副詞エとナル

   9,2.2. 助動詞(ラ)ルルと他の可能形式

  9.3.可能形式間の意味対立:動詞行ク・参ルを例に

  9.4.統語論的特徴

  9.5.バリエーション

10.江戸語可能表現

 I0.1.形式意味

  10.1,1.補助動詞エル

  10.1.2.助動詞レル・ラレル

  10.1.3.可能動詞

  10.1.4.ナル・デキル

 10.2.可能形式間の意味対立

  10.2.1.補助動詞エルと可能動詞

  10.2.2.助動詞(ラ)レルとナル

  10.2.3.助動詞レルと可能動詞

 10.3.統語論的特致

 10.4.バリエーション

 I0.5.上方語可能表現



パートII.〔可能表現史的変遷

はじめに

11.言語の変化をめぐって

 11.1.言語変化の二種

 11.2.変化のメカニズム

  11.2.1.生理的・認知的(physiologicai-cognitive)レベルでの言語変化

  11.2.2.体系的(systematic)レベルでの言語変化

  11.2.3.社会的・文化的(socio-cultural)レベルでの言語変化

 11.3.伝播のメカニズム

 11.4.本稿の立場

  11.4.1.変化のモデル

  11,4,2.言語変化研究における本稿の位置付け

12.可能表現形式の消長と時代区分

 12.1.可能表現形式の消長

 12.2.可能表現形式の史的変化による時代区分

13.副詞エの衰退とヨーの成立

 13.1.副詞エの発展と衰退

 13.2.副詞ヨーの史的展開

  13.2.1.副詞ヨーの語誌

  13.2.2.副詞ヨーの発生と伸長

  13.2,3.副詞ヨーの今後の動向

14.可能動詞(A型可能動詞)の成立について

 14.1.これまでの研究

 14.2.室町・江戸初期の可能動詞成立

 14.3.江戸中期以降の可能動詞成立

 14.4.可能動詞評価用法成立

 14.5.幼動詞レルの残存

15.可能表現形式的・意味的変遷

 15.1.自発形式可能表現化の流れ

  15.1.1.助動詞(ラ)ルの可能表現.形式

  15.1.2.カナフおよびナルの可能表現形式

  15.1.3.デキルの可能表現形式

 15.2.他の意味分野を表す形式との形式対立を保持する流れ

  I5.2.1.四段(五段)動詞から派生する可能動詞(A型可能動詞)の発生

  15.2,2.デキルの可能表現形式

  15.2.3.残された問題

 15.3.二つの流れの性質と残された問題

  15.3.1.自発形式可能表現化の流れ

  15.3.2.形式対立保持の流れ

16.可能表現統語論的変遷

 16.1.可能形式格パターン

 16.2.現代語可能文における対象表示

 16.3.通時的に見た助動詞(ラ)レル可能文と可能動詞可能文の格バターン

 16.4.ヲ格表示の仲長

17.可能表現語用論的変遷

 17.1.問題群

 17.2.可能表現の禁止的用法の変化

18.可能表現バリエーションの変遷

 18.1.可能形式とその文体的特徴の変化

  18.1.1.スルコトヲウ

  18.1.2.補助動詞エル

  18.1.3.スルニトガデキル

 18.2.可能形式文体上昇の原則


  【第3部 可能表現の地理的分布成立

はじめに

19.可能表現全国分布

 I9.1.外的条件可能・肯定

 19-2.外的条件可能否定

 19.3.能力可能・肯定一

 19.4.能力可能否定

 19.5.能力可能形式・外的条件可能形式の使い分け

20.一段・カ変動詞派生可能動詞(B型可能動詞)について

 20.1. B型可能動詞の地理的分布

 20.2.B型可能動詞の発生

 20.3,B型可能動詞派生規則の語彙的伝播

  20.3.1.動詞音節

  20.3,2.動詞活用の種類

  20.3.3.肯否

  20.3.4.可能の意朱

  20.3.5.言語的制約条件問の相関の関連性

  20.3,6.側約条件として機能する理由

 20.4-B型可能動詞派生規則の社会的伝播

  20.4-1.性差

  20.4.2.年齢差

  20.4.3.地域差

 20.5。東京におけるB型可能動詞

21.外的条件可能形式分布成立

 21.I.外的条件可能形式分布成立

 21.2.奥羽中・北部のスルニイー

 21.3.鹿児島のナル

 21.4.まとめ

22.能力可能形式分布成立

 22.1.能力可能形式の類型化

 22.2.能カ可能形式の発生と分布成立

  22,2.I.完遂系可能形式の変遷

  22.2,2.自発形式可能表現化の流れによる能力可能形式成立

23.局所的分布を示す形式成立

 23.1.山形県村山地方の着ルイ(着ルエ)

 23.2.九州のシダス

 23.3.肯定表現

  23.3.1.隠岐のケッコ

  23.3.2.和歌山県田辺のナンポ

  23.3.3.甑島・屋久島の動詞連用形+ヨガ

 23.4.書ケレル・着レレルナどの形式

  23.4.1.静岡県

  23.4.2.和歌山県北部

 23.5.混交形式

24.可能表現体系分布成立

 24.1.京阪語可能表現体系の変遷

 24,2.東日本における可能表現体系分布成立

 24.3.西日本における可能表現体系分布成立

 24.4.可能表現の変遷過程における二つの流れと方言

  24.4.1.自発形式可能表現化の流れと方言

  24.4.2.形式対立保持の流れと方言

  24.4.3.まとめ

25.可能表現における肯否の非対称


【結語】

用例出典および用例数の分布表の解説

資料I:大阪府若年層における可能表現実態調査アンケート用紙

資料II:古語辞典における意味記述

参考文献

あとがき

書籍からの画像で注記のないものは、著作権法上の「引用」の範囲内であるか、著者の著作権が切れて刊行後五十年以上経っているものである筈です。