沼本克明『日本漢字音の歴史的研究』

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沼本克明『日本漢字音の歴史的研究』

沼本克明

日本漢字音歴史的研究

   體系と表記をめぐって――

汲古書院

1997

序文 築島裕

序文 小林芳規

自序

 凡例

第一部 基礎論

 第一章 漢字音の轉寫より見た日本語音節構造の變遷

  序節

  第一節 現代に於ける中國語假名轉寫

  第二節 字音直讀資料に於ける長音表記法の歴史

   一  呉音資料

   二  漢音資料

   三  新漢音資料

   四  宋音資料

   五  陀羅尼資料

   六  頭音資料

  第三節 從來の説との關連

  第四節 長音表記漢語の史的背景

   一 近世語長音表記事象

   二 室町時代以前の長音表記の實態と意味

   三 結論

 第二章   日本漢字音成立の歴史的背景

  序節   

  第一節  「漢音」から「新漢音

  第二節  「新漢音」から「宋音

  第三節  鎌倉宋音」の複層性

  第四節  江戸期「唐音」の複層性

  第五節  「呉音」の複層性

  結び  

 第三章   日本漢字音反切

  序 節  

  第一節  古辭書音義

   一項  漢音の場合

    音注の主要典據とその音體系の差異

    漢音の母胎音と秦音

    尤・侯韻明母字の反切漢音

    舊系反切と新系反切

    本邦古辭書音義の尤韻侯韻明母字の反切

   二項 呉音の場合

    大般若經音義音注

    法華經音義音注

    法華經・大般若經音義音注の纏め

    華嚴經音義音注

  第二節 訓點資料――高山寺藏中原本論語訓點資料を例に――

   序

   一 中原本書入れと通志堂本との比較

   二 論語釋文の訓讀への影響について

   三 兩本の性格の檢討

  第三節 字音直讀資料――蒙求の場合――

   序

   一 蒙求諸本

   二 蒙求読誦音の性格

   三 學習の方法――音注の典據――

   四 反切音の介入

   五 纏め

   〔附〕理趣経の場合

  第四節 纏め



第二部 呉音

 第一章   呉音複層性と中國六朝期方言

  序節

  第一節 侯韻字の呉音假名書音形の實態

  第二節 中國音韻史侯韻呉音音形との關係

  第三節 結論

 第二章   蟹攝の呉音形を巡って

  序節

  第一節 蟹攝諸韻の呉音假名書き音形

  第二節 呉音假名書き音形「(エ)」の從來の解釋

  第三節 上代語音韻體系との關係

  第四節 呉音の租系音との關連

 第三章   鎌倉時代呉音漢語の聲調

  序節

  第一節 九條本法華經音と妙一記念館本法華經漢字聲調の封照

    一 封照表

    二 封照の纏め

  第二節 二字漢語の聲調について

    一 九條本法華經音の單字聲調との比較

    二 去聲字の上聲差聲例

    三 平聲去聲字の入聲差聲例

    四 入聲字の平聲上聲去聲差聲例

    五 平聲字の上聲去聲差聲例

    六 去聲字の平聲差聲例

    七 本書における二字漢語アクセントの型



第三部 漢音新漢音

 第一章 日本漢音の體系

  序節 日本漢音と秦音

  第一節 長承本「蒙求」分紐分韻表

  第二節 分析

  第三節 韻の纏め

  第四節 頭子音

  第五節 聲調

 第二章 漢音に於ける非軆系性の一面 「泓澄」を巡って

  序節

  第一節 中國側に於ける登録音

  第二節 「ワイ」「タイ」の特殊性とその源流

  第三節 「泓」「澄」の出現領域

  第四節 結論

  〔附〕 眞言宗に於ける空海撰述書の

 第三章  新漢音資料新漢音の特徴

  第一節 新漢音研究の經緯

  第二節 新漢音古訓資料

  第三節 八名普密陀羅尼經の新漢音資料

  第四節 新漢音の分紐分韻表

  第五節 各資料によって知られる新漢音の性格と實態

   一 聲調體系の特徴

   二 假名書き音形の特徴

   〔附〕資料影印 石山寺藏不動念誦次第、高山寺藏胎藏界自行次第、高山寺藏金剛界法、東寺藏八名普密陀羅尼經、專藏八名普密陀羅尼



第四部 宋音唐音

 序

 第一章 象耳泉弉律師寫「金光明懺法」――泉湧寺宋音資料――

  序節

  第一節 書誌

  第二節 影印

 第二章 鎌倉宋音

  序節

  第一節 小叢林略清規

  第二節 影印

 第三章 江戸唐音

  序節

  第一節 石山寺本妙法蓮華經觀世音菩薩普門品第二十五

  第二節 影印

 第四章 宋音唐音 統合分紐分韻表

 第五章 表記から見た宋・唐音

  序節

  第一節 鎌倉宋音表記體系

  第二節 江戸唐音表記體系


第五部 入聲撥音韻尾

 第一章 唇内入聲字の變遷

  序節

  第一節 從來の研究

  第二節 ハ行轉呼音と促音化位相差

  第三節 漢文脈和文脈(漢文世界和文世界)

  第四節 漢文脈語と和文脈語の封立と統一

  第五節 促音化宋音

  第六節 軍字形「壓《アツ》」「立《リツ》」等の成立

  第七節 漢文脈位相でなぜ促音化が發生したか

 第二章  喉内入聲字の變遷

 第一節 喉内入聲韻尾促音化

   序

   一 現代漢語に於ける喉内入聲字の促音化

   二 喉内入聲字の促音化の史的實態

   三 ハ行音の前の促音化の解釋

  第二節 「フッキ(富貴)」をめぐって

   序

   一 「富」の字音

   二 「フッキ」發生の契機と時期

   三 「富貴」の音形の變遷

   四 早《サツ》・|牛《ギツ》との關係

 第三章  「ン」の通時的變遷

  第一節 三種の撥音の統合史

  第二節 梵語音の撥音

  第三節 結び


第六部   表記史論

 第一章   梵語音の假名表記

  序節

  第一節 梵語重子音假名表記

   一  悉曇章を中心とする梵語音の假名轉寫

   二  漢譯陀羅尼假名轉寫

   三  法華經陀羅尼假名轉寫

  第二節 悉曇章の封注漢字系統

  第三節 梵語音と漢字音假名表記

       〔參考假名字髏表〕

 第二章  陀羅尼の加點法

  序節

  第一節 金剛頂蓮華部心念誦儀軌寛平元年黏の陀羅尼加點法

 第三章 濁音符の發生と定着の歴史

 第一節 類聚名義抄濁音字母の歴史的位置

   一 觀智院本類聚名義抄清濁表示法

   二 符號「し」の源流

   三 觀智院本の字母による濁音表示法の源流

   四 濁點との相關の見通し

 第二節 濁點の發生の基盤

  一 清濁書き分け史の概觀

  二 濁點の起源論

  三 濁音字母使用資料濁點使用資料の概觀

  四 濁音字母の位置

  五 清濁表示法の試行錯誤から濁黏へ

  六 結論

〔參考假名字髏表〕

  第三節 濁聲點への統合

   序

   一  濁音表示の院政期以後の實態

   二  濁聲點の統合時期

   三  連濁聲點成立

  第四節 濁聲點から濁點

   序

   一  聲調と濁音の二元的標示から一元的標示へ

   二  濁音卓立表示資料の流れ

   三  聲明資料濁音標示

   四  右肩「濁點成立の經緯

 第四章 訓點貧料に於ける節博士

  序節

  第一節 節博士に關する通説

  第二節 節博士資料の概觀

  第三節 訓點資料に於ける博士

   一 博士加點訓點資料の概觀

  第四節 節博士の發生と發達

 第五章  促音の小書き表記「ッ」の史的展開

  序節

  第一節 宗淵師の小書き「ッ」

  第二節 天台宗大原流聲明譜の特色

  第三節 謠曲譜本への波及

  第四節 纏め

 第六章  圈點と漢字音  中世末期以後の圈點「。」の展開

  序節

  第一節 不濁點の發生と廣がり

  第二節 キリシタン資料の注意符號

  第三節 半濁音符の展開

   一 半濁音符に關する通説

   二 江戸初期の半濁音表示法の實態の確認

   三 唐音資料の「。」符號

   四 唐音資料から日本資料

   五 纏め

 第四節 日本人による歐語轉寫の注意符號

 第五節 淨王眞宗と日蓮宗に於ける「。」符號

 第六節 ガ行鼻濁音

 要約

〔附録〕漢字音關係資料解読集成

石山寺藏の字書音義について

石山寺藏字音資料について

高山寺字音資料について

石山寺一切經藏本大般若經字抄解題

石山寺藏古博士資料について――胎金兩界聲明集――

高山寺藏理趣經鎌倉期點解読

六地藏寺藏本古代韻學資料解題

著者既發表漢字音關係論文等と前著及び本著との關係一覽

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