松本清張「渡された場面」

国語史・日本語史周辺(日本文学・日本史・言語学などなど)の覚書です。
最善の説を記録しているものではありません。変な説も記録しています。
書誌として不完全です。
項目の形に規準はほとんどありません*
「検索」ボタンを活用して下さい。 岡島昭浩がやっております。 一部、JSPSの15H01883,18520354などの恩恵を受けております。

松本清張「渡された場面」

松本清張

推理小説



「この方言九州弁広島弁がまじっている。」

「他県からの客にはできるだけ標準語をつかった。」

「下坂一夫は、土地の言葉がよほど少なかった。というよりも彼は信子に会ってもなるべく標準語で話そうとしていた。彼はあきらかに土地の言葉を嬢悪していた。信子にはそれが同人雑誌小説を書く彼の意識から出ていると思えた。」

「昂奮すると、彼のほうが標準語を完全に捨て、白身が軽蔑する佐賀弁まる出しとなった。」

東京語地方語とがまじっていた。」

「奥さんは東京弁のようですけど、東京のお方ですか?」

言葉関西弁のように柔かく、四国訛があった。」

「マネージャーは次第に佐賀弁になった。」

佐賀弁は声が高くて言葉が強い。朝、食事を持ってきた女中が気の毒がって、佐賀県人が二人で話ばしとると、他県の人はまるで二人が口喧嘩《くちげんか》ばしとるごと聞えてびっくりされますばんた、と云った。越智たちの四国言葉関西弁のように耳にやわらかいので、女中はよけいにそう言い訳したのであろう。

四国訛抑揚関西弁に似ている。」

書籍からの画像で注記のないものは、著作権法上の「引用」の範囲内であるか、著者の著作権が切れて刊行後五十年以上経っているものである筈です。