春樹顕秘抄

国語史・日本語史周辺(日本文学・日本史・言語学などなど)の覚書です。
最善の説を記録しているものではありません。変な説も記録しています。
書誌として不完全です。
項目の形に規準はほとんどありません*
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春樹顕秘抄

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http://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/uwazura/syomokukaidai/sa/kaidai_sa061.html

しゆんじゆけんびせう

   春樹顯秘抄 写本一巻

 手爾波の考説なり。用例證歌等をも擧げて初學の階梯とす。手爾波に草木の葉を出すに随て其の木其の葉を知るが如く、手爾波に因て其の義を知るなれば出似葉の義によりて春樹の字を用ひたるなるべしといふ。

http://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/uwazura/kokusyokaidai/s2/kokusyo_si141.html

春樹顕秘抄 一巻一冊

 「和歌秘伝抄」とも言ふ。著者は姉小路濟時?の末基綱?の作とあるが(私藏の一本による)詳かでない。徳川時代よりやや以前のものと思はれる。本書は「姉小路式」を増補したものであるが、その手爾波の分類はそれより更に詳しく又引例の古歌も豊富になってゐる。即ち第一「はねてにをはの事」以下第二十一「手爾葉しな%\有事」の二十一章に分類して、それ%\古歌を出して手爾波意味及び呼應の法を記してゐる。而して上にあって係る手爾波を「かゝえる」と云ひ、下にあって應ずる手爾葉を「おさへる」と云ってゐる。猶終りにこの手爾乎波の呼應を、「ぞるこそれおもひきやとははりやらん是ぞ五つの手爾葉なりける?」と歌にしてゐる。この手爾葉の「おさへ」と云ふは後の「紐鏡」「言葉の玉緒」で「係辭」と云ってゐるもので、「かゝえ」とは「結辭」と言って居るものであって、斯くの如く手爾遠波を分けて説明した事は注目すべきで後の宣長その他の「てにをは」の研究家に非常に影響を與へて居る。

【末書】

* 「春樹顯秘増抄」二巻一冊 有賀長伯著。春樹顯秘抄を増補したもので、本文を四十九章に分けて主として手爾波呼應について例證を擧げて説明してゐる。その研究も詳細で從前の「手爾波大概抄」「手爾波大概抄之抄」「春樹顕秘抄」等に比して学術的價値にも富んで居る。

亀田次郎国語学書目解題」)

書籍からの画像で注記のないものは、著作権法上の「引用」の範囲内であるか、著者の著作権が切れて刊行後五十年以上経っているものである筈です。