屋名池誠「「近世通行仮名表記」

国語史・日本語史周辺(日本文学・日本史・言語学などなど)の覚書です。
最善の説を記録しているものではありません。変な説も記録しています。
書誌として不完全です。
項目の形に規準はほとんどありません*
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屋名池誠「「近世通行仮名表記」

屋名池誠

近世通行仮名表記」 「濫れた表記」の冤を雪ぐ」

『近世語研究のパースペクティブ』

1「同じ語形の異なる表記」を許す表記法

2異表記を許容する表記法 脱規範的性格

3異表記を許容する表記法 ジャンルの広がり

4異表記を許容する表記法 通行の時期

5多表記表記システム

6多表記表音表記システムとしての「近世通行仮名表記

7「近世通行仮名表記」の原理

8「近世通行仮名表記」の特質と限界


要旨近世戯作などの仮名表記は、かなつかいの規範と合致しないだけでなく、同じページで同じ語が別の表記であらわれたりするため、従来、無秩序であるとか、乱れているとか否定的に評価されることが多かった。しかし、これはわれわれが、かなづかいのような「一つの語形には一つの表記しかあってはならない」というありかたを当然のものとする色眼鏡を通して見ているからにすぎない。近世通行の仮名表記は、「ヨミが一つに定まりさえすれば、一つの語形表記がいくつあってもかまわない」という原則のもと正碓にヨミを伝えていた立派な表音表記なのである。

書籍からの画像で注記のないものは、著作権法上の「引用」の範囲内であるか、著者の著作権が切れて刊行後五十年以上経っているものである筈です。