小松英雄『いろはうた』

国語史・日本語史周辺(日本文学・日本史・言語学などなど)の覚書です。
最善の説を記録しているものではありません。変な説も記録しています。
書誌として不完全です。
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小松英雄『いろはうた』

いろはうた

日本語史へのいざない 小松英雄 中公新書558、1979.11

 はじめに

1 以呂波の輪郭

 五十音図以呂波

  以呂波時代の終焉

  言語史言語文化史との交渉

  以呂波の外形とその内容

 以呂波歌体

  「つねならむ」の示唆する諸問題

  実用か遊びか

  とりなくこゑす

  音節仮名との対応

  原点からの再出発


2 以呂波の古い姿

 『金光明最勝王経音義

  最古の以呂波

  反切

  疑問のかずかず

  大矢透による性格づけ

  二つの用途

  韻律の破壊

  咎なくて死す

  七字区切りにした理由ぱ?

  四声

  日本字音アクセント

  字音声調の実態

  和訓アクセント標示

  大字と小字との声点

  奇妙な模様

  原理の模索

  規則性の発見

  七字区切りの理由

  『補忘記』所載の以呂波

  七字区切りと旋律

  旋律を付した目的

  考察の限界


3 大為尓をめぐる諸問題

  『口遊

  大為尓

  「於」の仮名の欠如

  補入の根拠

  はたして誤脱

  音韻変化o>wo

  変化の生じた年代

  誤脱可能

  『金光明最勝王経音義』の「乎」と「於」

  助詞「を」と「奥山」と

  阿女都千保之曽里

  大為尓以呂波との関係

  解読作業


4 源順阿女都千

  源順と『源順集

  源順藤原有忠

  あめつちの歌、四十八首

  ラ行音節に始まる和歌

  ア行音に終る和歌

  阿女都千誦文

  末尾の十二字

  二つの「え」

  誦文の原点

  阿女都千手習

  手習のありかた

  阿女都千の構成

  阿女都千の背景


5 誦文成立事情

  漢字音日本化

  日本字音声調

  阿女都千アクセント

  漢語声調

  二音節名詞漢語との対比

  七字区切りの理由

  重複することなく網羅された理由

  阿女都千の製作意図

  里女之訛説という評価の根拠

  衣不祢加計奴江

  四十八字の大為尓

  四十八字の以呂波

  大為尓作者

  此諦為勝

  手習詞歌という規定の問題

  以呂波作者

  僧と俗との交渉

  伊呂波ノ高下ノ声


6『色葉字類抄』の成立

  発音表記とのずれ

  『色葉字類抄

  編纂の動機

  発音引きの字書

  以呂波引き

  他の検索方式はありえたか

  以呂波の外形

  四十七篇の分類

  音韻変化表記の変化

  「を」と「お」との関係

  「遠」部と「於」部との区別

   下位分類の問題

  発音引きの徹底

  語頭以外のハ行音

  『色葉字類抄』から『節用集』へ

  以呂波


7『下官集』と藤原定家

  『下官集

  書始草子事

  嫌文字事?

  「此事」の内容

  見旧草子了見之

  「を」「お」の書き分け

  高低による書き分け

  緒之音・尾之音

  書き分けの理由は?

  定家本文整定方針

  使い分けの効用(一)

  使い分けの効用(二)

  実用への志向

  花をゝる・おはりこめ

  「越」の仮名用法

  乎とこもすといふ

  ひらめきによる了見

  定家の志向したもの

  『下官集』の志向したもの

  表記の固定

  虚像としての定家

  平仮名活字


8 『仮名文字遣』以後

   ――以呂波仮名づかいの消長

 『仮名文字遣

  定家の名による権威づけ

  弘法大師の名による権威づけ

  事大主義

  アクセント体系の変動

  正書法の軌範『仮名文字遣

  『仙源抄

  定家仮名遣の確立

  『和字正濫抄

  契沖以呂波

  契沖の方法

  口語表記のための仮名づかい


 参考文献

 あとがき

参考文献

池田亀鑑古典の批判的処置に関する研究岩波書店 一九四一

大矢透『音図及手習詞歌考』 大日本図書 一九一八年 勉誠社 一九六九

大野晋「仮名遣の起源について」 『国語と国文学』一九五〇年十二月

大野晋「藤原定家の仮名遣について」『国語学』七十二集 一九六八年三月

亀井孝「あめつち」の誕生のはなし『国語と国文学』 一九六〇年五月

亀井孝「いろはうた」『言語』(言語空間) 一九七八年十二月

小松英雄「アクセントの変遷」 岩波講座『日本語』5「音韻」 一九七七年

小松英雄『国語史学基礎論』笠間書院 一九七三

金田一春彦金光明最勝王経音義にみえる一種の万葉仮名遣について」 『国語と国文学』一九四七年十一月

金田一春彦「日本四声古義」『国語アクセント論叢』(寺川喜四男他編)法政大学出版局 一九五一年

金田一春彦「国語アクセント史の研究が何に役立つか」 『金田一京助博士言語民俗論叢』 三省堂 一九五二

金田一春彦『四座講式の研究』 三省堂 一九六四

高橋愛次『伊呂波歌考』三省堂 一九七四年

築島裕『平安時代語新論』 東京大学出版会 一九六九

馬淵和夫「「いろはうた」のアクセント」 『日本韻学史の研究』第四篇第五章 一九六二

馬淵和夫定家かなづかい契沖かなづかい」『続日本文法講座』2表記編 明治書院 一九五八

馬淵和夫『国語音韻論』笠間書院 一九七一

講談社学術文庫 2009

書籍からの画像で注記のないものは、著者の著作権が切れ、刊行後五十年以上経っているものである筈です。