半舌音

国語史・日本語史周辺(日本文学・日本史・言語学などなど)の覚書です。
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半舌音

はん-ぜつおん(半舌音) 支那音韻學にいふ七音の一。「來日半舌半齒音」といへる其「來」の發音に於て初頭に來る子音を指す。今の支那音にても西洋語の音にても、すべてlとせるものに相當す。元來lは印度音韻論に於てにこれを齒音とす。故にこれを支那に直傳したりしならば、こに當然齒音列中に入るべかりしなり。されど凡そ印度の尋常齒音とせるものt・d・nの類を支那にはこれを舌音としたるがゆゑに、lも亦從て舌音と認められたり。しかもtは印度に於てこれを五類聲の外に置き、間音として扱ひたれば、支那に於ても其意を受けて、「半」の義を感ぜしめ、遂にこれを半舌音といひたるなるべし。此名稱の當らざる理由明かなり。我國にて「ら」行は五音分別に於てこれを舌音とし、七音分別に於てこれを半舌音なりとす。一は國音な思ひたるにて可なれど、一は支那語音を稱し、しかも我「ら行音」なりとせるに於て   り。[「しちおん」(七音)の條参照]。〔藤岡〕

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