半歯音

国語史・日本語史周辺(日本文学・日本史・言語学などなど)の覚書です。
最善の説を記録しているものではありません。変な説も記録しています。
書誌として不完全です。
項目の形に規準はほとんどありません*
「検索」ボタンを活用して下さい。 岡島昭浩がやっております。 一部、JSPSの15H01883,18520354などの恩恵を受けております。

半歯音

はん-しおん(半齒音) 支那音韻學にいふ七音の一。「來日半舌半齒音」といへる、其「日」の發音に於て初頭に存する子音を指す。今の支那北音の寫し方に、通常jを以てこれを衷すこと多けれど、イギリス・フランスドイツ、いづれの發音法を以てしてもこれにあたらず。蓋し古來支那語特有の子音なるべし。されば支那に於ても、印度傳來の名稱たる齒音を以て自國語齒音に當ることを得たれど、こはそれに近きが如くしてしかも別類とぜざるを得ざるを知り、これを半齒音としたるなり。我國にて七音の別を知る歌といふものあり。それにに「な行」を以て半齒音となせど、一方五音の別を教ふる歌にに「な行」に舌音とせらるれば、要頒を得がたし.な行な半齒とせるは「「日」を「ニチ」と讀みての事ならん。太田全齋漢呉音圖に於て「ザ行」をも半齒音としたるも亦「日」を「ジツ」と讀みたるに因す。共に支那音の實相を捕へたるにあらざるべし。要するに、こは支那語特有の子音にして、今日より云へば舌音の類とすべし。[しちおん(七音)参照]。 〔藤岡〕

書籍からの画像で注記のないものは、著作権法上の「引用」の範囲内であるか、著者の著作権が切れて刊行後五十年以上経っているものである筈です。