『日本語の歴史2文字とのめぐりあい』

国語史・日本語史周辺(日本文学・日本史・言語学などなど)の覚書です。
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『日本語の歴史2文字とのめぐりあい』

日本語の歴史2』平凡社

亀井孝大藤時彦山田俊雄

ISBN:4582403026

第一章 文字の起源

  光は西より

  第二の言語文字〉の発明

  絵から記号

  七つの古代表語文字

  最古の楔形文字の登場

  シュメルからアッカッドへ

  シュメル文字にみる表語から表音への転化 

  エジプトのヒエログリフ

  楔形文字象形文字の併用

  古代文字の起源は一つか

  シュメルが伝えたもの

  表音文字への道

  能率・簡便と装飾的・呪術的性格 

第二章 古代シナにうまれた文字

 一 文字の登場と記録成立

  文字の誕生をとりまく伝説

  甲骨文字が発見される

  殷王朝の歴史

  金文にみる時代の推移

  シナにおける文字変遷の跡

  甲骨文字による記録の様式

  初期の金文がもつ記録

  金文文献との平行する時代 

 二 文字の使用と文章展開のあと

  記録文体成立

  古代シナの歌謡記録

  韻文散文との展開

 三 流動する漢字の形と意味

  漢字を形成する原理

  「若」の字はどうしてできたか 

  「若」と「桑」とは同源の字 

  「若」はまた「如」と意味的に平行する

  意味の重加から新しい字がうまれる

  字形解釈とすべての意味一致せず

  漢字の高度な成長の実例

 四 文字としての漢字の性格

  漢字は典型的な表語文字てある

  漢字のもつ一字一語の原理

  表語文字のもつ表音性

  漢字表音可能性をあたえたもの

  漢字表音性にのこる問題

  そこに漢字音がうまれる 

  ロ語音と文語

  漢字記録をささえた精神


第三章 ひろがりゆく漢字文化圏

 一 シナ文化の東方伝播

  アジア各地への漢字の伝播

  東にのびる〈漢字の道〉を探る

  南方〈楚国〉と漢字との接触

  記録が伝える楚の後進性

 二 漢字文化圏成立

  東アジア言語系統はきわめて複雑

  東アジア言語シナ語との関連 

  モンゴル民族がみせる文字の遍歴 

  モンゴル遊牧民文化文字との関係

  ツングース族の女真文字 

  みずからの文字をすてた満州

  西夏文字をつくったタングート族

  結合文字としての西夏文字

  ロロ族やモソ族も文字をもっている

  ヴェトナムでつくられた字喃チューノム

  ヴェトナムの漢字文化圏からの離脱 

  古代朝鮮に入ったシナ文化

  朝鮮漢字をどう受け入れたか

  民族文字諺文〉の登場

 三 漢字日本語に定着するまで

  漢字表音使用に成功したのはなぜか 

  二つの〈仮名〉の発展

  漢字訓読したことの意味

  漢文をどのように読み書いたか

  漢文音読の特殊な場合

  漢字音が伝来する背景

 四 揺れ動く漢字の位置

  漢字をそのまま使う段階

  漢字漢文に熟練する

  土語表音漢字で表わす苦肉の例

  土語シンタックス漢字文にあらわれる 

  接辞助詞漢字表記する 

  漢字訓読用法がはじまる段階

  漢字をすてて新しい文字をつくる 

  漢字の簡略化や加画でつくった字 

  形だけ漢字に装った異系の文字

  漢字系統を異にする文字の採用 


第四章 日本語文字との接触

 一 文字文化のうまれるあとさき

  日本語に君臨する漢字

  口語に対する文字の優越性

  〈よびうしなふ〉と〈となへうしなふ〉

  伝承の定着に対する古代人の願い 

  古代の日本文字が登場するとき

  存在しないことが非存在の証明にはならない

  神代文字説のもつ教訓

  古代の言語生活の想像図

 〈イフ〉〈カタル〉〈ノル〉という語 

 〈書く〉と〈しるす〉ということば

  書く行為と読む行為

  記録導入文字文化成立 

  半島帰化人の第二波

  新しい帰化人の活躍

  百済の亡命者と帰化人の第三波

  漢字をたずさえてきた帰化人 

  〈史〉はどのように記録にたずさわったか  

  七世紀以前と推定される金石文

 三 漢字日本語にとりいれる

  漢字日本語とむすびつかない段階

  固有名詞漢字の音で写す

  いわゆる〈和習〉は古くからみられた 

  日本人漢字との接触

  識字層のひろがりを探る

  史書の編纂に先行したもの

  史書の編纂識字階級のひろがり 


第五章 漢字の投影にとらえた日本語の景観

 一 漢字を使って日本語文章を書く

  日本語の新しい景観を探る

  漢字日本語をうつしとる最初の工夫 

  一字一音万葉仮名があらわれる 

  太安万侶は《古事記》をどのように書いたか  

  《古事記》は読めたかどうかの問題

  一字一音仮名文はまだ成立しない

 〈宣命書〉というスタイル

  助詞の発見が物語るもの

  文章を書くには〈文範〉が必要

 二 日本語に入ってきた漢語の位置

  漢語日本語にもった優位

  日本語ことば漢字が定着する関係  

  漢語の入り方は一筋道ではない

  助詞助動詞にも漢字表音が用いられた 

  語彙のうえに漢語の星座を探る

  漢語字音になる例

  《万葉集》の歌にあらわれる漢語 

  漢語が新しい世界像をもたらす

  日本語漢語語彙組織のちがい 

  日本語の造語力の問題

 三 万葉仮名から探る古代の日本語

  はじめに一つの問いを提出する

  〈イズモ〉を〈出雲〉と書くことの謎   

  地名書き方にある古い伝統 

  日本における漢字利用は案外に古い

  呉音漢音とのもつ歴史的背景

  日本に入ったもっとも古い漢字音 

  《古事記》の歌謡に使われた万葉仮名 

  本居宣長の提出した問題

  石塚竜麿の業績

  橋本進吉と〈特殊仮名づかい

  〈特殊仮名づかい〉の音韻史上にもつ意義

  《日本書紀》と《万葉集》における万葉仮名

  《古事記》の万葉仮名

  《古事記》の歌謡の伝来

  はじめて開花する〈文字芸術〉


第六章 漢字から仮名

 一 万葉仮名が登錫するまでの道筋

  日本は〈漢字文化圏〉の実験室

  古代の冒険がそこにある

  漢字問題の根は遠くここに生じる 

  漢字規範はなにによるか

  文字はもともと筆写体からはじまる 

  漢字の筆写にともなう字体動揺 

  字体の洗練ははじめ規範ではなかった 

  万葉仮名の前史ともいうべを時代 

  奈良時代文献の性格

  漢文訓読万葉仮名とのかかわりあい 

  字体改変の第一の方向

  字体改変の第二の方向

  字体改変の図式化を試みる

  万葉仮名がA・B両軸にかかわる問題

  万葉仮名が用いられた環境

  漢文訓読の三段階

  《万葉集》にあらわれた漢文用法

  漢文訓読和文成立

  漢文訓読語彙とのかかわりあい 

  一字一音万葉仮名が登場する必然性 

  略体仮名の登場

  略体仮名から片仮名への道

  草の仮名から平仮名への線

  草の仮名の普及

  正倉院に残る文書に草の仮名がある

  仮名字体実現には広い層が参与した

 三 文字の機能からみた漢字と仮名

  近代言語学における文字論の位置 

  日本語文字論の宝の山

  漢字の動態的・静態的把握への試み

  〈漢字から仮名へ〉を機能から見る  

  万葉仮名はなぜ仮名とよばれてきたか 

  万葉仮名仮名としての機能  

  古代の文献万葉仮名とのかかわりあい

 四 万葉仮名仮名

  万葉仮名がとくに歌謡に用いられた理由

  万葉仮名にみる音韻上の問題点

  万葉仮名では清濁が書き分けられていた

  清濁を書き分けない万葉仮名用法もある 

  仮名になぜ清濁の書き分けがないか

  仮名清濁の問題は将来の課題

  漢字文化圏に入った日本の文字の宿命 


別欄

文字文化とともにある 

表音文字表意文字 

アルファベットの系譜 

ヒエログリフの解読 

書経》とその古典的価値 

詩経》という名の経典 

六書〉とはなにか 

孤立語〉で〈無構造〉なシナ語 

康煕字典》と《四庫全書》 

〈有形態言語〉と〈形態素

唐朝をゆるがした黄巣の乱

重箱読み〉と〈文選読み

シナの上古音からきた〈古韓語〉 

文字創製と漢字の連係 

〈吐〉と片仮名との関係

神代文字〉について 

〈品部〉のあったわけ

王仁渡来にまつわる所伝

〈史〉と帰化人役割

高句麗からきた烏羽の表 

大学と明経道 

写経所と写経生 

漢字倭訓との関係 

六国史》の編纂 

〈夢野〉と〈蘇民将来〉の話 

中国語と〈四声

日本語単語の長さ 

古代日本語に入った外国語

男信》と義門 

万葉仮名類別表 

篆書ふうな則天文字 

字体改変の知恵 

漢字の分解・複合の相 

訓点資料ヲコト点 

永字八法にみる運筆法 


月報

漢字東洋人のこころ フーベルト・チースリク

万葉学と漢文訓読研究の推進者 山田俊雄

方言標準語 小泉文夫?

万葉集》英訳夜話 本多平八郎


執筆者


ライブラリー版

日本語の歴史2 (平凡社ライブラリー)

日本語の歴史2 (平凡社ライブラリー)

解説乾善彦

書籍からの画像で注記のないものは、著作権法上の「引用」の範囲内であるか、著者の著作権が切れて刊行後五十年以上経っているものである筈です。