『日本語の歴史1民族のことばの誕生』

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『日本語の歴史1民族のことばの誕生』

日本語の歴史1』平凡社

亀井孝大藤時彦山田俊雄

ISBN:4582403018

刊行のことば


第一章 言語の起源

  人類はいつから言語をもったか

  言語起源の研究はどのようにはじまったか

  動物言語の研究

  言語の起源は自然に発せられる音声・身振り 

  自然界の音響の模倣と考える説

  原始的な歌から言語がうまれたという説

  身振りから言語がうまれたという説

  子どもの片言から言語の起源が類推できるか 

  G.レーヴェースによる接触説

  言語の起源は人類の起源と一つの問題である

  言語の起源と日本語の歴史とのかかわりあい


第二章 日本語列島はいつできたか

 一 日本民族の祖先姑弥生時代人か

  列島最初の人類は日本人の祖先か 

  稲作の原郷をどこに求めるか 

  〈米の道〉を跡づける

  こうして弥生文化成立した

  弥生時代と弥生文化

  弥生文化のもつ南方的要素

 二 稲作民族の原郷を探る

  黄河の水がうんだ原始文化

  農耕民がつくった仰韶文化

  竜山文化のひろがり

  殷周文化の発展

  中国南西部にみられる焼畑耕作民 

  揚子江流域の水稲耕作民

  道は海をこえてさらに東南アジアへ

  石斧の型が物語るもの

  中国からの文化の移動

  ドンソン文化とその系統

 三 古代国家の建国から統一へ

  日本歴史において古墳時代のもつ意味 

  古墳時代をどう区分するか

  弥生文化の流れをくむ前期古墳文化

  後期古墳文化にみる騎馬民族的性格

  騎馬民族による日本の征服

  記紀神話が伝える征服者と被征服者 

  天孫降臨の地はどこであったか

  神武東征伝説から探る天皇家の出自

  なぜハツクニシラススメラミコトが二人いるか

  日本建国に参加した人びと

  中国の史書に記された〈倭王〉の称号 

  倭王と南朝鮮の覇者辰王のつながり

  なぜ海を渡って日本へ侵入したか 

 四 アルタイ語族の足跡

  アルタイ語族登場の前史

  牧畜民文化の展開

  沿海州文化の担い手

  朝鮮半島にアルタイ語族を探る

  日本列島のアルタイ語化について 

 五 形質と文化との複合

  日本人は人種として一つか

  現代日本人の地方差

  東北はアイヌ型畿内は朝鮮型 

  地方差から日本人の起源を探る

  血液型によって人種の特色がどこまでわかるか

  非計測的な人種特徴からの推定

  現代人の人骨調査と赤血球異常からの推定    

  古代人の人骨研究がもつ困難な条件

  古代人骨から推測できるもの 

  民族文化にみる複合的な性格


第三章 日本語の系統

 一 日本語系統論はどう展開したか

  日本語の起源をどう探るか

  言語系統について

  基語とはなにか

  音韻法則に例外なし

  比較言語学十九世紀ドイツの生んだ学問

  日本語系統論の背景

  系統論はどのように進んできたか 

 二 日本語の起源を南方に探る

  日本語南洋語と同系かどうか

  借用要素としての南洋語

  南方説への問題点

  南洋語琉球語との比較

  南洋語基層説への疑問

  南方説のミッシング・リンク

 三 日本語の起源を北方に求める

  日本語の北方起源説がもつイメージ

  アルタイ語族と日本語との関係

  なかでも重要な諸特質

  形式的類似だけで同系が証明できるか 

  アルタイ諸語の共通言語財はあるか

  日本語ツングース語との比較

  〈アルタイ語系統論〉の坐礁 

  日本語のなかのアルタイ

  ここにもミッシング・リンクがある

 四 日本語にもあった母音調和

  母音調和系統

  ハンガリー語モンゴル語の場合 

  朝鮮語母音調和

  古代日本語母音組織は八個

  〈有坂法則〉の発見

  日本語母音調和への問題点  

  母音調和はどのようにしてうまれたか 

  母音調和をささえる発音の問題

  日本語母音調和はなぜ消滅したか

  母音調和系統論の決め手にならない 


第四章 原初の日本語

 一 民族ことばの確立

  有史以前の日本語を探るにはどうすればよいか 

  原(始)日本語という考え方

  日本語の歴史民族の歴史とひとつである 

  民族ことばの確立

  民族語の形成は神話体系化より先である 

  同族意識の絆としての言語 

  原日本語はいつどこで話されていたか 

  方言社会から民族語の社会へ 

  日本語列島の成立は遠い時代である

  古代日本二言語併用〈バイリンガリズム〉があったかどうかの問題 

  原日本語に基層の言語があったかどうか

  地名に基層のなごりがみられるか

  古代の地名説話に共通するもの

  基層の謎がどう解けるか

 二 原日本語はどんな性格をそなえていたか

  原日本語の研究は系統論への露ばらい 

  歴史的研究の出発点となる原日本

  方言の比較から原日本語を推定できるか

  琉球ことばから古形を再構する 

  琉球語と本土方言とはどちらが保守的か

  ハ行における有声と無声との対立 

  〈頭音法則〉として語頭濁音をもたないこと 

  〈頭音法則〉として語頭ラ行音がこないこと 

  語頭の濁音をいとう言語感情 

  ことば構造の原理は変わりにくい

  日本語のもつ〈開音音節のたてまえ〉 

  原日本語から連綿とつたわる構造の特質

  古代の文献にあらわれた若干の矛盾

  日本語構造の面で歴史的に変化が少ない 

  原日本語の文法現象にみる特質

  格助詞〈の〉と〈が〉と〈に〉

  接続助詞の多くは新しい時代のもの

  奈良時代接続助詞

  助詞の独立性の弱化を物語るもの 

  条件をあらわす助詞〈は〉

  古い日本語接続助詞がなかった可能

  古代語動詞活用形が独立していた

  原日本語へいたるまでの分化と統合

 三 《魏志倭人伝》のことば日本語

  中国の史書が記録した古代日本

  邪馬台国はどとにあったか

  《魏志倭人伝》に記録された日本の地名と官名 

  そこに登場する官名をどう比定するか 

  邪馬台と卑弥呼

  日本語としての《魏志倭人伝》のことば

 四 古い日本語のなかに埋もれたシナ語

  古代史におけることば役割 

  古代における大陸からの帰化人

  シナ語原始日本語にあたえた影響

  カールグレンのあげた郡→国のむすびつき 

  絹・馬・梅のもつ可能

  君・文・紙などを古いシナ語と証明できるか

  琉球語シナ語の影響をどううけたか 

  日本語は親族を失った孤児の語か


第五章 伝承の歴史とことば役割

 一 伝承時代

  「上古の世、未だ文字あらず」

  精神文化百科全書としての役割  

  みだりに語ることを許されぬ伝承

  禍津日神によせる一つの解釈

  専門的な伝承語り手の出現 

  語部と稗田阿礼

 二 伝承の定型《スタイル》と文学の発生

  記録伝承の真の姿を伝えない

  延々たる神々の系譜

  きらびやかに修飾された人名 

  記憶と親近感を強める定型

  伝承の影を宿す枕詞

 三 古代人の言語観

  ことばに宿る霊力

  〈言霊の幸はふ国〉―言霊思想―

  宣言と呪詛のことば

  撃ちてし止まむ―歌の力―

  言霊思想とことばの力

  みだりに神の名を唱えるなかれ

  収穫増加を願う呪言

  会話タブーという現象

  記録への道―まずはじめに絵がうまれた

あとがき


別欄

ことばと野生児 

〈原日本人〉の原郷土

野生稲とその分布 

石器時代の区分 

アジア人種の分類 

ダヤク族 

〈騎馬民族説〉の立論点 

〈騎馬民族説〉への反論 

氷河時代の区分

語族とアジアの言語 

種族文化複合の再構成

P音考

北方説はどう展開したか

南方説をすすめた人びと 

唇音鼻音調音 

屈折語とは何か 

高句麗語との数詞の比較 

有坂秀世音節結合の法則 

ソスュールの業績 

言語年代学とはなにか 

絶妻の誓い 

ベツとナイのつく地名 

地勢にちなむ地名の研究 

邪馬臺と邪馬壹 

アイヌの〈ユーカラ〉

英雄叙事詩 

〈ノロ〉とくユタ〉

ことば昔話・その1 

ことば昔話・その2 


月報

首里語はどうなるか 比嘉春潮

スペイン人のみた日本語 ギレルモ・ミラレス

編集に参画して 亀井孝


執筆者



ライブラリー版

日本語の歴史1 民族のことばの誕生 (平凡社ライブラリー)

日本語の歴史1 民族のことばの誕生 (平凡社ライブラリー)

解説鈴木広光

書籍からの画像で注記のないものは、著者の著作権が切れ、刊行後五十年以上経っているものである筈です。